豪・金融分析センターが仮想通貨監視へ

南半球の広大な国であるオーストラリアで、国内の仮想通貨取引は金融取引・分析センター(AUSTRAC)が担当することが決まりました。

この記事内では、ニュースの詳細とオーストラリアの仮想通貨事情に迫ってみたいと思います。

国内の仮想通貨取引を安定化させる狙い

オーストラリア政府は、2018年4月11日に国内の仮想通貨取引の監督をAUSTRACに一任することを明らかにしました。

今後オーストラリアで仮想通貨に関する事業を行う場合は、AUSTRACへ登録を行わなければ営業できません。

今回の決定は、AML/CTF法(マネーロンダリング防止法)の適用を強化するために決定されました。これにより仮想通貨を利用したマネーロンダリングや、テロ組織などへの資金譲渡、サイバー犯罪を防ぐ狙いがあります。

AML/CTF法は以前からありましたが、仮想通貨で本格適用されたのは4月3日とごく最近です。仮想通貨を取り扱う取引所や銀行へユーザーの個人情報の提供・取引の監視・金額が10,000豪ドルを超える場合は、取引内容の報告が義務付けられています。

また、これらの情報は7年間保管しなければいけません。

昨年8月にはこの業務を怠ったことを理由にコモンウェルス銀行が提訴され、100以上の申し立てを受けています。

AUSTRACってどんな機関?

AUSTRACは1989年に設立された資金情報機関で、マネーロンダリングやテロ資金供与に関する調査を行なっています。正式名称は、Australian Transaction Reports and Analysis Centreで金融取引・分析センターと訳されます。

日本には2000年に金融庁内に特定金融情報室が設立され、AUSTRACと同様の業務が行われていました。(現在は名称を変え、公安に引き継がれています。)

調査の対象は仮想通貨に限らず、各種金融商品の取引や資金に関わる犯罪行為も対象です。

オーストラリアで拡大を続ける仮想通貨

オーストラリアは国際的に見ても、仮想通貨に寛容な姿勢を取っている国家です。

ANZ(オーストラリア&ニュージーランド金融グループ)の代表は、ABCニュースが行なったインタビューの中で「仮想通貨購入を規制するつもりもなければ、支払い手段としての仮想通貨利用も禁止するつもりもない。」と発言しています。

国内2位の規模の大手銀行の広報も「我々は仮想通貨のクレジットカード購入も禁止していない」と明らかにしています。

アメリカやヨーロッパ、中国などで規制が進んでいることを考えると、かなり自由度が高いように思います。

もちろんただ容認しているだけではなく、前述のようにルールがきちんとあることや調査機関が設けられていることが背景にあります。

比較的自由に取引できる反面、取引所でアカウント解説を行う場合は

  • オーストラリアの銀行口座
  • 写真付きの身分証
  • 本人宛の郵便物
  • 同意する旨を記載した内容を手書きした文書と、サインを持って撮影した写真

が必要です。

日本では運転免許証やパスポートがあれば申請が済むので、厳しく感じますね。

というのも、オーストラリアでは2017年に仮想通貨に関するトラブルが1,200件以上起こっており、消費者から相談が相次いでいます。

2018年2月に韓国で規制の機運が高まった際には、オーストラリア企業に巨額の仮想通貨が不正送金されました。

ルールの厳しさはこういったトラブルから、顧客を守るという側面もあります。

今後はどうなる?

コインチェックの事件があってから、金融庁は取引所に立ち入り審査したり業務調査を厳格化しています。

日本に住んでいるとオーストラリアのルールは厳しく感じますが、これからも安全に取引するためには必要な対処かもしれません。

英語/美容/ダイエット/健康/映画/音楽がメイン。ライター等を勉強中。