BIP148について

BIP148について

2009年にBitcoinが生まれてから、数々の話題を提供してきた仮想通貨ですが、この夏、8月1日に非常に重要な選択を迫られています。それが、BIP148という問題です。

BIP148とはどんな内容なのか

BIP148の内容について、まずは箇条書きで並べます。
・Segwitを導入していないブロックを不正ブロックとみなして、ブロックチェーンに追加しないという新ルールの導入(ソフトフォーク)
・この仕組みについて投票ではなく8月1日という日付によって決定
・Segwit導入のブロックのみがブロックチェーンに登録されるので、使用が95%の閾値を超えるため、Segwitが今後の仮想通貨の基本ルールとしてアクティベートされる。

この結果として、全ての仮想通貨が以下の選択を迫られています。
・BIP148に対応するかどうかを8月1日までに決め、ソフトウェアの更新を行うかどうか
・8月1日以降、Segwitブロックを掘ってコインを生み出すのかそれとも今までの方法で掘っていくのか決める。

これは、8月1日以降、仮想通貨界を2分する可能性のある、誰もが注目する話題なのです。

仮想通貨界を2分するとはどういうことか。

今回のBIP148において重要な議論の元になっているSegwitは、ブロックチェーン、いうなれば仮想通貨が流通するベースとなっている、記録の仕方についての取り決めです。スケーラビリティという記憶容量と取引量の問題は、もはや仮想通貨が立ち行かなくなるほどの喫緊の問題になっています。それに一定の解を示すのがSegwitでした。しかし、Segwitは今までの記録の仕方で利益を得ていた勢力との衝突を示していました。その衝突がそのままBIP148のおかげで表面化してしまうのです。簡単に行ってしまうと、「Segwitを導入した通貨」と「導入しなかった通貨」という、2つの仮想通貨市場が出来上がってしまう可能性を示しています。

「導入した通貨<<導入しなかった通貨」という構図が維持される場合

8月1日以降、Segwitを導入する通貨がしなかった通貨に比べて少なかった場合はどうなるのでしょうか?この場合は、導入した通貨のブロックチェーンと導入しなかった通貨のブロックチェーンが並列して存在できます。この場合の問題は新規に発行されるコインの量になります。ブロックチェーンが並列して存在するので、このチェーンごとにコインの総数に変化が生まれてきてしまうのです。そして、この場合、基本的に「同じ仕組みで回っている市場が2個存在する場合、より大きな通貨量を持つ市場が力を持つ傾向にある」という市場メカニズムがあるので、いずれ「導入した通貨」のブロックチェーンの創成が0になり、BIP148は消滅するのではないかと言われています。

「導入した通貨>>導入しなかった通貨」という構図になる場合

8月1日以降、ソフトウェアのアップデートによって、Segwitを導入した通貨がしなかった通貨に比べて多かった場合はどうなるのでしょうか?その場合は、「導入しなかった通貨のブロックチェーン」が消滅することになります。これは仮想通貨上の重要な法則「チェーンが分岐した場合、長い方のチェーンを有効なものとする」というものがあるためです。BIP148では、Segwitを導入しなかった通貨のブロックチェーンを不当のものとみなすという前提があります。一方、BIP148に参加しなかった通貨については、別にSegwitを導入しようがしまいが、どちらも正当のものとみなしています(今まで通り)。このため、BIP148に賛成した方のブロックチェーンが正当なものとみなされると、Segwitを導入していないブロックチェーンは不当のものとみなされてしまうため、新しくブロックを作っていくことができなくなるのです。

「導入した通貨>>導入しなかった通貨」に暫時的になることの恐怖

上の説明は8月1日を境に、一気に導入した通貨が多くなった場合の説明です。しかし、人類の歩みは基本的に徐々に行われていきます。例えば、8月1日では導入しなかった通貨の方が多かったけども、徐々にこの数が変化して10月1日に導入した通貨の方が多くなった場合、どんなことが起こるのでしょうか?ここに大きな問題が隠れています。この場合、「8月1日~9月30日までにSegwitを導入していなかった通貨の、この期間の新規採掘された通貨がすべて消失する」ことになります。なぜこのようなことが起こるかというと、BIP148がSegwitを導入していない通貨を不当として排除してしまう性格にあります。つまり、8月1日以降のSegwitを導入していない通貨の取引をすべて不当のものとしてしまうのです。そのため、8月1日以降に発掘された通貨は、その存在の正当性を失うことになり消失してしまうのです。

Segwit自体がいまだに議論の続いている技術ですが、それを強制的に行おうとするBIP148についてはそもそも賛否の激しい問題となっています。しかし、それ以上に仮想通貨を利用するプレイヤーが増えてしまい、スケーラビリティ問題に何かしらの決着をつける必要が出てきているのです。8月1日に何が起こるのか。全ての仮想通貨プレイヤーが目の離せない状況になっていることは間違いなさそうです。

年間100回美術館に行ける生活を目指して日々何かしている、のんびり屋ライター。
金融・投資・ビジネス・芸術・カウンセリングなどを手掛けている。
仮想通貨については2017年から本格的に勉強を始める。
小さな資金で実際の取引も経験中。「何でもとりあえずやってみる」の意識が強い。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする