中国人民銀行からデジタル小切手が発行される!?

仮想通貨やICOへの規制を強化する一方で、ブロックチェーンの導入を教育や公的機関へどんどん進めている中国。

そんな中国でデジタル小切手の開発が進んでいるというニュースが入ってきました。

「デジタル小切手」誕生か?

2018年6月5日、中国金融新聞がブロックチェーンを利用して小切手をデジタル化するシステムを人民銀行が開発していることを報じました。

このプラットフォーム上では、小切手はトークン化されます。取引はスマートコントラクトを利用して行われ、開発に成功すればこれまで数日かかっていた口座への反映がわずか3秒に大幅短縮されると見込まれています。

ペーパーレス化を促進させデータの透明性を高めつつ、金銭取引の効率の向上が可能になります。さらにブロックチェーンで複数のネットワークでデータを管理するため、悪意ある改ざんができないことが期待されています。

中国人民銀行の担当者である狄剛氏は、すでにこのシステムの開発から1年もの月日が経っていると明かしており、実用化までにはさらに1年間かかると予想しています。

中国政府は世界的に見ても仮想通貨に対して厳しい姿勢をとっていることでも知られており、数年かけて段階的に規制を強めてきました。
特に2017年の後半にかけて行われた規制では個人規模での仮想通貨の取引やICOを禁止していることでも、話題になり市場にも少なからず影響を与えています。

その反面技術自体に大しては寛容どころか積極的な姿勢をとっており、5月には習近平国家主席が直々にブロックチェーンを支持する発言をしたことも話題になりました。

それを裏付けるように、2017年に世界知的所有期間に対してもっとも多くブロックチェーンやそれに関連する技術の特許を申請した国ということも明らかになっています。

中国でも頻発する小切手詐欺

キャッシュレス化が急速に進む中国では、それに伴ってデジタル上での詐欺も増加しているようです。
中国国内外で広く使われているメッセージアプリの微信(ウィーチャット)は支払い機能も装備されており、その利便性の高さから日常的に使われています。
アプリ内で友人登録をしていればすぐに送金ができるという便利さを逆手にとって、日本円で数万円から数十万円を送金させて連絡を取れない状態にする事例が相次いでいるんだそう。

銀行を経由するよりも早く、被害額が比較的小額なので事件になりにくいことが被害額を大きくしているそうです。

中国本土以外でも香港やマカオでは小切手が利用されることが多く、カジノのチップを違法に詐取する事件も問題視されています。
これは2020年に向けてカジノ法案を進めている日本でも起こりうる犯罪です。
今回の中国の対応や、発行した小切手にQRコードを割り当てブロックチェーンで管理するUAEの対応などが参考になりそうです。

アジアで小切手がデジタル化?

とはいえ日本の企業もなにもしていないわけではありません。
2016年の夏からMUFGと日立製作所が提携して小切手を電子化する技術を進めています。
実用化というニュースはまだ届いていませんが、シンガポールで共同開発と実証実験を進めています。

なぜシンガポールで開発を行うかというと、国内の資金決済の6割を小切手取引が占めている上にフィンテックの実験を優遇するレギュラトリー・サンドボックスという制度が利用できるからです。

さらに金融庁もインドネシア・ベトナム当局と金融制度の整備を進めているので、今後数年間でアジアの資金決済が大きく変わって行きそうですね。

懸念する点を挙げるとすれば、習近平主席の「ビッグデータ監視」の範囲がより広くなることでしょうか。技術が飛躍的に進歩していく一方で、より国民への監視が強まっています。以前仮想通貨取引所を運営していた人の中には、今でも北京から出ることを許されていない人もいます。

英語/美容/ダイエット/健康/映画/音楽がメイン。ライター等を勉強中。

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