世界中で大麻を合法化するための企業がICOで誕生?

世界中で大麻を合法化するためのブロックチェーン企業が誕生?

私は6年間海外に住んでいたことがあり、フランスにいた時、大学のキャンパスに警察がやってきて、麻薬を持っている学生が逮捕されたシーンを直接目にしたことがある。

周りの友人でも海外の大学に行っていた人であれば、寮で麻薬をすすめられたりするケースは結構あったようだ。
日本では禁止されている大麻だが、海外では合法化されているところが結構あり、もっとも有名な国としてはオランダがある。
オランダでは、コーヒーショップと呼ばれる小売店で大麻が合法的に販売されている。
大麻が人体に与える影響については諸説あり、それが故に国や地域で規制が異なっているのだが、あるところでは合法で、別の場所では違法というのが分かりにくいのは確かだろう。
この分かりにくさをブロックチェーン技術で解決しようとする企業が誕生した。
その名は、「PARAGON COIN」である。

世界でもっとも貧しい大統領が大麻を合法化?

日本のように大麻を厳しく取り締まる国がある一方で、ウルグアイのように大麻を合法化している国も存在する。
「世界でもっとも貧しい大統領」として日本でも有名なホセ・ムヒカ前ウルグアイ大統領は、現在でも質素な生活をしていることで注目されているが、彼は在任中に大麻を合法化したことでも知られている。
ウルグアイで大麻が違法であった時代は、当局からの監視を逃れるために大麻の栽培、流通、販売を麻薬組織や反社会的勢力が一手に引き受けていた。
現在の日本もそうであるが、違法薬物の取り扱いには闇の勢力が暗躍するのである。
ムヒカ前大統領は、大麻が違法であるために犯罪集団に多額の資金が流れ、麻薬乱用による中毒者が犯罪に手を染め、社会を不安に陥れていると考え、大麻合法化に踏み切ったとされている。
1920年から1933年までアメリカでアルコールの製造、販売が禁止されていた時代(いわゆる「禁酒法」時代)、悪名高いアル・カポネが酒の密売で巨額の利益を得て、それが犯罪集団の収益源になり、治安が悪化したことは良く知られている。
アメリカの禁酒法導入による失敗を参考にしたかどうかは定かではないが、ムヒカ前大統領はウルグアイで大麻を合法化し、栽培、流通、販売までを国が管理することで、コカインなどの中毒性の高い麻薬の流通を阻止し、摘発することも狙ったと考えられている。
ウルグアイで大麻が合法化された結果、地下組織経由の大麻流通は激減し(そりゃそうだろう)、公的管理によって過剰販売が制限されていることから中毒者は減少し、税収増にもつながったと言われている。
日本でも、中毒性はそれほど高くないが、体には良くないとされるものが公的管理の下で、堂々と販売されている。
タバコである。
「体に悪い、金かかる、他人に迷惑かかる」と誰も得をしないはずのタバコは、国(正確には財務省)のコントロールの下で大っぴらに栽培、流通、販売されている。
もし、タバコを違法化してしまうと、地下組織が暗躍を開始し、犯罪集団に資金が流れ、中毒性のより高い成分が含まれたタバコが流通する可能性がある。
タバコが違法化されると、国と地方で2兆円近く徴収できているタバコ税もなくなってしまう。
受動喫煙などの負の作用がありながらも、タバコが合法であり続けているのは、それなりに理由があるからである。
タバコと同じように、大麻も公的管理に置いて流通させた方が社会全体での利益、効用が高まるとムヒカ前大統領は判断したと思われる。
今回紹介するブロックチェーン企業であるPARAGON COINも、基本的に同じ理念で大麻合法化を目指しているようである。

世界が抱える矛盾をブロックチェーン・プラットフォームで解消?

PARAGON COINが目指すのは、大麻の世界が抱えている矛盾をブロックチェーンで解消することだそうだ。
2017年8月時点では、国や地域によって大麻が合法であったり、違法であったりするため、商品の品質が場所によって異なっており、粗悪なものが流通することによって、大麻に対してネガティブなイメージが醸成されているのは確かだろう。
PARAGON COINは、ブロックチェーン技術とスマート・コントラクト・プラットフォームを活用して、大麻が合法化されている国や地域でPARAGON Centerと呼ばれる施設を建設するとしている。
PARAGON COINのホワイトペーパーによると、PARACON Centerは、大麻に関する研究所やシンクタンクのようなものになるイメージである。
PARGON COINが最終的に目指しているのは、世界中で大麻が合法化され、政府による管理の下で商品として大麻が信頼される環境である。
その理想を実現するために、PARAGON Centerを活用し、世界中から人材を呼びよせて、英知を結集させるとしている。
PARAGON COINは、2017年9月からICO(仮想通貨による資金調達)を行う予定であり、2017年11月にアメリカ合衆国カリフォルニア州オークランドで、PARAGON Center建設のための用地を買収する予定になっている。
ちなみに、カリフォルニア州では大麻が合法になっており、娯楽目的でも吸引が可能である。
あまり知られていないが、2016年11月のアメリカ大統領選挙と同じ日に、大麻を合法化するかどうかの住民投票がカリフォルニア州で実施されていたのだ。
住民の判断は、「大麻を合法化するべき」でだった。
トランプ大統領当選のニュースに隠れて、ほとんど日本で報道されていなかったが、結構大きな変化である。
1996年から、医療用大麻の利用はカリフォルニア州で認められていたが、2016年11月の住民投票で娯楽用大麻も解禁されたことになる。
アメリカ大統領選挙と同じ年の2016年に実施された日本の参議院議員選挙では、医療用大麻の合法化を訴えた女優の候補者がいた。
結局、彼女は落選し、沖縄で大麻を保持、利用していたことで逮捕されてしまった。

日本では、医療用大麻についても合法化される見込みはないが、世界的にみると、娯楽用を含めて大麻は合法化の方向性に動いているようだ。

拡大する大麻ビジネスのグローバル企業を目指す?

PARAGON COINが発行する仮想通貨であるPRGトークンは、2017年11月に主要10取引所で交換可能になる予定である。
また、2018年2月にカリフォルニア州オークランドの施設をオープンさせるべく準備を進めている。
2018年11月から、PARAGON COINはブロックチェーンによるスマート・コントラクトの稼働させ、フルにサービスを提供することになっている。
各国で大麻合法化の動きが続いているが、世界レベルで大麻ビジネスを展開している企業は少なく、PARAGON COINはブロックチェーン・プラットフォーム経由でグローバル企業となり、大麻の合法化を推進していくようである。
クロージング文:主要国の中では大麻に対して厳しい方の日本だが、世界では大麻ビジネスが拡大しており、ブロックチェーン技術によって合法化を推進する企業まで登場したわけだ。
なお、大麻が合法化されているオランダなどに行って大麻を吸おうと思っている人がいるかもしれないが、日本人の場合、大麻が違法でない海外であっても、吸引は法律で禁じられているため注意が必要である。
PARAGON COINの事業が今後拡大し、大麻合法化の動きが日本にまで及ぶかどうかは不透明な状況だ。
日本人が大麻を吸うことはどの国であっても違法だが、PARAGON COINに投資を行うことは合法であるため、興味のある人はウェブサイトを覗いてみるとよいだろう。

コインマン

日本初の仮想通貨評論家「コインマン」として活動する元外資系金融マン。債券ブローカーとしてニューヨークで勤務し、東京では当局対応として金融庁と対峙したリアル半沢直樹。
毎朝4時に起床し、仮想通貨ニュースを執筆する日々を過ごしている。フランスに留学していた親仏家であり、ヨガインストラクターを目指していたヨガマニアでもある。

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