【Stayawhile】海外に長期駐在する時に便利なICO企業が誕生

ニューヨーク生活を2年通して

私は現在、仮想通貨評論家コインマンとしてICO記事を執筆したり、プロジェクト管理のコンサルティング業務を行っている。しかしながら、前職は銀行員であり、ある外資系金融機関で15年以上働いていた。

また、2002年、2003年の2年間、ニューヨークで債券ブローカーとして勤務していた。日本企業から海外駐在する場合、オフィス環境はもちろんのこと、住むところもすべて準備万端であるケースが多いようだ。

しかしながら、私の場合、ニューヨークで住むところを現地の不動産会社と探すことから始めなければならなかった。アメリカの場合、家具付きの部屋を提供している不動産会社が多いのだが、私の場合は予算が限られていたため、家具なしの部屋を借りることになった。

ニューヨークではレンタル家具サービスを提供している業者がいくつかあるため、2年間必要なもの(ベッド、机、椅子など)を借りて生活することが可能だった。ただ、住むところを借りて契約し、家具が揃うまで1カ月半かかってしまい、その間はホテル住まいだった。

私は家族がレストランを経営していることもあって、食事に対してかなりこだわっている。外食は大好きなのだが、ときどきは自炊したくなるタイプである。ニューヨークに赴任して最初の1カ月半は、キッチンが付いていないホテルに滞在していたため、外食続きになってさすがに辟易としていた。

新しい部屋に住んで食事を自分で用意できるようになったが、私と同じようにニューヨークなどの大都市で、住むところが決まるまでの一定期間、ホテルなどで滞在している人たちは今でも結構いるように感じている。

経験した人はお分かりだと思うが、ホテルというものは一週間以上滞在していると飽きてくるものだ。
そんな中、ホテル住まいを余儀なくされている人たちに快適な部屋を提供するICO企業がニューヨークに登場した。
その会社の名は、「Stayawhile」である。

スマートコントラクト経由で快適に過ごせる部屋を提供

今回紹介するStayawhileは、英語で「しばらく滞在する」ことを意味しており、非常に分かりやすい社名と言える。Stayawhileは2017年10月30日から11月30日までの間でICOを実施し、家具付きの部屋をレンタルする事業をスマートコントラクト経由で開始することになっている。

Stayawhileはニューヨーク、ボストン、フィラデルフィア、サンフランシスコ、ロンドン、パリで快適な部屋を提供するとウェブサイトで強調している。

日本では法規制があってできないようだが、私がニューヨークに住んでいる時は、友人や同僚などがサブレットと呼ばれる仕組みを使って部屋を貸したり、借りたりしていた。

ニューヨークは人の出入りが激しい街であり、留学や旅行、仕事などで一定期間利用されない部屋が結構あるとされている。そんな時、家具付きの部屋を他人に貸すこと(サブレット)で小遣いを稼ぐことが可能になるわけだ。

また、サブレットで部屋を借りる人は、ホテルよりもリーズナブルに滞在することができ、キッチンなどもあるため自炊も可能になる。ただ、サブレットは後で問題になることもあり、部屋を汚したり、物がなくなったりして揉め事に巻き込まれていた知り合いもいた。

さらに海外の場合、とんでもなく汚い部屋で生活をしている人がおり、そのままの状態でサブレット貸しを行い、「こんなところに滞在できない」と利用者からクレームを受けるケースも珍しくないようである。

Stayawhileは、サブレットを利用して大都市に滞在したい人向けにサービスを提供しているのだろうと私は推測している。Stayawhileの場合、部屋の規格がかなり細かく決められており、利用者が快適に過ごせるようにさまざまな配慮が行われている。

Stayawhileで提供される部屋には、大型テレビやアイロン、コーヒーメーカー、ドライヤーなどがきちんと揃っているとウェブサイトで説明されている。また、柔らかいタオルやバスローブもあるらしく、正にホテル仕様である。

Stayawhileの場合、知らない誰かの部屋を借りるという感じではなく、手入れが行き届き、規格が揃った部屋に滞在するため、サブレットの仕組みで発生するようなトラブルはなさそうである。

仮想通貨と法定通貨が使える仕組み

Stayawhileは既にサービスを展開しており、現在は法定通貨である米ドルで決済を行っている。ICO後、Stayawhileが発行する仮想通貨であるStayabitトークンでも決済可能になるが、法定通貨での支払いは継続されるようである。

ただ、仮想通貨を使うのはあくまで部屋の利用者だけで、部屋を提供する側に対しては、仮想通貨ではなく法定通貨で支払われるようだ。これは経営として現実的な判断をしていると考えられ、部屋の提供者からすると、Staybitトークンという謎の仮想通貨(?)をもらっても流動性がないからである。

ICO企業の場合、法定通貨でサービスを使えるプラットフォームを提供しているケースはあるが、仮想通貨と法定通貨の両方が利用できるケースは珍しい。

利用者からしてみても、法定通貨の方が使い勝手がよいように感じるが、Stayawhileは割引制度などを活用して、利用者がStaybitトークンで決済するインセンティブを与え、流通を促す予定になっている。

ターゲットは外国人

Stayawhileの使い方は極めてシンプルであり、海外のホテルを予約するシステムと基本的に同じようだ。Stayawhileの利用者は、以下のプロセスで部屋を借りることができる。

1.Stayawhileのシステムにアクセスし、必要事項を登録する。
2.滞在する都市、周囲の環境、部屋の大きさなどを選択する。
3.Staybitトークン(または法定通貨)で仮払いを行う。
4.契約した部屋での滞在が終了すれば、部屋の提供者に法定通貨が支払われる。
5.利用者は滞在した部屋についての評価を行う。

上記プロセスをご覧になって、「似たようなサービスを提供している業者は他にもあるのではないか?」とお感じになる方がいるのではないだろうか。
かく言う私も最初はそう思った。

しかしながら、Stayawhileのホワイトペーパー7ページ目を見て、他の業者との違いが垣間見えた。Stayawhileは、1カ月から1年の中長期滞在者向けに部屋を提供しているのである。

私は2002年にニューヨークに入り、1カ月半の間ホテルに住んでいた。当時は会社員であったため、ホテル代はすべて会社が支払ってくれていたが、自分ではとても払えないような金額になっていた。

私と同じような状況でニューヨークやロンドンなどに滞在したい外国人にとって、ホテルよりもリーズナブルに長期間滞在できるStayawhileは魅力的に映るだろう。ただし、Stayawhileの利用者は、登録時にバックグラウンド・チェックを受けることになっている。

バックグラウンド・チェックは、利用者に犯罪歴がないかどうかなどを確認する作業であり、日本でも金融機関や外資系企業に入社する際に実施されている。バックグラウンド・チェックにより、部屋の提供者も安心できる仕組みになっているわけだ。

コインマン

日本初の仮想通貨評論家「コインマン」として活動する元外資系金融マン。債券ブローカーとしてニューヨークで勤務し、東京では当局対応として金融庁と対峙したリアル半沢直樹。
毎朝4時に起床し、仮想通貨ニュースを執筆する日々を過ごしている。フランスに留学していた親仏家であり、ヨガインストラクターを目指していたヨガマニアでもある。

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