コロンビア麻薬王の兄が発行する「ダイエット・ビットコイン」とは

アメリカ大陸で最も有名な麻薬王・パブロ=エスコバルの実兄が、ダイエットビットコイン(diet bitcoin)の発行を宣言しました。2018年4月現在、プレセール中です。

ICOを開始しているのは投資会社Excobal inc.で、主導権を握っているのはロベルト氏(パブロの実兄)。72~93年まで暗躍していた麻薬密売組織であるメデジン・カルテルで11年間会計業務を担当していた人物です。

ロベルト氏は、
「サトシ=ナカモトと会ったことがある」
「ナカモト氏はアメリカ政府関係者で、ビットコインはCIAの陰謀である」
と主張し、この事実が公になればビットコインの価値がなくなると提言しています。そこで現状のビットコインに代わるものとして、ダイエットビットコインの発案に至ったとのことです。

闇組織の資金源になるのではないか・詐欺ではないかと海外SNS上でささやかれていますが、その実態はどのようなものでしょうか。

ダイエットビットコイン(単位:DDX)の評価

Dietbitcoin.orgによると、DDXの基本情報は以下の通りです。

  • 発行上限数:2,100万枚
  • アルゴリズム:SHA-256
  • マイニング方式:PoW(プルーフ・オブ・ワーク)
  • 価格:1DDX=1,000ドル
  • その他:マイニングプール開設予定

大半のスペックがビットコイン(BTC)と共通することが分かります。
ブロックチェーン技術に関する詳細なスペックはホワイトペーパーにも告知されておらず、ビットコインで持ち上がっていたスケーラビリティ問題・中央集権化への指摘についてどう対策するのかは判然としません。

気になる情報としては、マイニングプールを自社で開設することを匂わせている点です。
あるひとつのプールが採掘を独占してしまうと、二重支払いや取引データ改ざんが行えてしまう「51%攻撃」が懸念されます。
現段階では不安要素が多いと言わざるを得ません。

プレセール情報

2018年4月現在、プレセールRound2が開催されています。ここで、ロードマップからセール情報だけを抜粋して紹介します。

2018年3月~4月15日…プレセールRound1

1DDX=50ドル
セール上限枚数:30万DDX

4月15日~30日…プレセールRound2

1DDX=100ドル
セール上限枚数:30万DDX

5月1日~…ラストセール

1DDX=1,000ドル
セール上限枚数:40万DDX

予定通りに進行していても、今なら90%オフという破格でDDXを購入することが出来ます。しかし実際には、なんと5ドル(99.5%オフ)という値段で参加者を募っています。

DDXを購入できる通貨は、ビットコイン・ライトコイン・リップルを含む37種類の仮想通貨とUSドルです。
5月以降、順次スマホ・パソコン対応のウォレットアプリをリリースする予定ですが、セール参加者へのトークン付与時期については明確にされていません。

パブロ=エスコバルの生涯

ホワイトペーパーでは、ダイエットビットコインのビジョンや技術仕様より、パブロ=エスコバルという人物の栄光を伝えることに頁を割かれています。

パブロは70年代から90年にコロンビアで暗躍した「麻薬王」で、米経済圏では著名度ナンバーワンの犯罪者です。現地のヒップホップ業界人やDJの一部は、現在も崇敬を寄せています。

エスコバルは卓越した手腕の経営者として知られ、フォーブス誌で「世界で7番目の富豪」として取り上げられています。また、自宅や所有施設をテーマパークとして経営し名声を獲得していました。その勢いは止まらず、刑を免れるためにコロンビアの上院議員にまで上り詰めています。
手をこまねいていたコロンビアとアメリカ両政府は結託、93年にようやくパブロの射殺に至っています。
彼の死後、その生涯は何度も映像化されています。
大ヒットした「ブレイキング・バッド」でも彼について引用されており、最近ではネットフリックスオリジナルドラマ「ナルコス」の主要人物として登場しています。

ロベルト=エスコバルという人物

服役歴があり、視力障碍を持つ実業家です。違法ではないものの強引な事業展開で、たびたび批判されています。
前述の「ナルコス」においては、ドラマと無関係にもかかわらず商標登録しようとしたとして海外メディアで大炎上したという経歴もあります。

今回のICOでも、経済圏形成・開発ビジョンについてはほとんど語られていない、異色の内容となっています。

まとめ

2017年のICOは約半数が失敗に終わっており、2018年度に開始されたものも76%近くがなんらかの理由で開発目標を達成できていないというデータがあります。
今回の「ダイエットビットコイン」にもにわかには信じがたい主張があり、ディスカウント率から考察するとプレセールの先行きも暗いようです。

それでも「エスコバル」という名前が動いたことは注目されており、動向を慎重に見守る人が多数います。

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