外国為替リスクのない仮想通貨が日本にある

外貨から仮想通貨の世界に飛びこんだコインマン

私は現在、仮想通貨評論家コインマンとして仮想通貨関連ニュースやICOの記事を作成しているが、初めから仮想通貨の専門家だったわけではない。

前の職場は外貨を得意とする外資系金融機関で、私自身もニューヨークで米ドルやユーロなどの外債を営業する債券ブローカーとして働くなど、外貨と縁のある仕事をしていた。

一般的にはあまり知られていないことだが、外貨取引にはいくつかの特別なルールがある。

この記事を執筆している2017年11月7日時点で、1米ドルは113.75円で取引されている。

現時点の外国為替レートで、私が510米ドルを金融機関で売却したとしよう。この場合、私が米ドルを売って受け取ることができる円の額は「510×113.75=58,012.5」となり、1円未満の小数点1位が残ってしまう(注:ここでは分かりやすくするために外国為替手数料を勘案していない)。

受取が円の場合、小数点以下は切り捨てるのが外貨取引の慣習になっている。そのため、ここでは小数点1位の「5」が切り捨てられ、私が受け取るのは「58,012円」となるわけだ。

今後、外国為替相場が円高に振れて、1米ドルが108円になったケースを考えてみよう。ここで私が円を売って米ドルを購入する場合、「58,012÷108=537.1481…」となり、小数点3位以下の数字が出てきてしまうことになる。

受け取る通貨が米ドルやユーロなどの場合、小数点3位を四捨五入するルールになっているため、このケースだと私は537.15米ドルを受け取る計算になる。

金融業界に身を置いていたものからすると、円は切り捨て、外貨は四捨五入というややこしい制度になっており、できれば統一してほしいと長年感じていたものだ。

2008年9月に日本で政権交代が起こった際、新しい動きの象徴として、円のデノミが検討されていたそうだ。

デノミとは現在の100円を新1円にすることであり、円の下に銭という新しい単位が発生することを意味する。

ご存知の通り、2008年以降2012年まで首相が1年毎に交代したこともあり、日本でデノミは行われなかった。もし、デノミが行われていれば、円の切り捨てルールは、外貨と同じ四捨五入に統一される可能性があったわけだ。

このように、外貨の世界はマニアックな取り決めがあり、勉強すると結構面白い。数字が好きな人にとっては楽しい外貨ワールドだが、私はおよそ16年で卒業し、仮想通貨の世界に飛びこんだことになる。

ほとんどの仮想通貨には為替リスクがある

2017年11月に入って、ビットコインの価格が7,000米ドルを超えており史上最高値を更新し続けている。

一方、ビットコイン価格は円建てでも上昇しており、80万円を突破していることから、2016年より前に投資した人たちは笑いが止まらないだろう。

ビットコインやイーサリアム、リップルなどの主要仮想通貨の場合、米ドルベースで価格が表示されており、円安になれば円建ての価格が膨れ上がり、円高になれば価格が小さくなる仕組みになっている。

今後、ビットコインの価格が下がり、さらに円高に振れてしまうと日本の仮想通貨投資家は大きなダメージを受ける可能性が出てくる。

大変不思議な話であるが、日本では株式のリスクよりも外国為替リスクの方が低いという考えをする人が多い。

実際には、価格の変動幅(金融業界では「ボラティリティ」と呼ぶ)だけを見ると、株式市場よりも外国為替市場の動きの方が大きいくらいである。

私はこの世でもっとも恐ろしいものの1つに外国為替リスクがあると考えているくらい、外貨投資には慎重である。

前職で長い間、外貨投資の仕事をしてきたということもあるが、外国為替市場はあまりにも変動幅が大きいため、自分では外貨投資を行っていないのだ。

ニューヨークで働いていた時は、米ドル建てで給料を受け取っていたため、外貨投資をするくらいであれば、外貨のまま稼ぐ方法を考えるタイプなのである。

外国為替リスクがない仮想通貨とは?

私は仮想通貨評論家であり、ポジション・トークを避けるために仮想通貨投資を行っていないが、「外国為替リスクがない仮想通貨はあるのか?」と聞かれれば、「あります」と回答できる。

それは、2016年に日本で誕生した「c0ban」である。

c0banであれば、外国為替リスクがない形で仮想通貨投資を行うことができるようになっており、円高や円安の動きを気にしたくない人にとっては向いている仮想通貨かもしれない。

c0banが良い意味で特殊なのは、c0banだけを取り扱う取引所が存在していることである。

2017年3月に設立されたc0ban取引所で、いつでも円を使ってc0banの売買を行うことができ、流動性が高い状態で取引を行うことが可能になっている。

この記事を執筆している2017年11月7日時点で、c0banは1両(RYO)=455円で取引されている。

c0banの1単位当たりの呼び方が、小判と同じ「両(RYO)」になっており、c0banの2文字目がアルファベットの「o」ではなく、小判の形に似た数字の「0」にするなど、小判にこだわった仕組みを採用している。

買ったら忘れるくらいの長期保有がポイント

金融機関で働いたことがある人であれば、ポートフォリオ理論というものを学んだことがあると思うが、これは「分散して長期保有すれば運用パフォーマンスが向上する可能性が高まる」というセオリーのことだ(あくまで可能性だが)。

これは当たり前のことのように聞こえるが、現実の世界でポートフォリオ理論を実践できている人はあまりいなかったりする。

仮想通貨に限らず、外貨や株式もそうであるが、投資をすると一時間毎くらいに価格を確認している人がいる。はっきり言って、あれはムダである。

どのような投資であっても、買ったら忘れるくらいの長期保有にするくらいが合理的であり、数年してから確認するようにしておく方が精神衛生上も望ましい。

今回紹介しているc0banの場合、円ベースの仮想通貨になっていることから、外国為替市場の変動を気にしなくてもよいため、他の仮想通貨よりもリスクが1つ少なくなっている。

2016年にクラウドファンディングの形で登場したc0banであるが、最初の募集がおこなれた時は、100円未満の価格で購入することが可能だった。

2016年にc0banに投資を行い、今日まで忘れて保有しておけば、4倍以上の含み益を獲得できていることになる。

広告の動画を流し見するだけで仮想通貨をもらえる

c0banが面白いのは、アプリをスマートフォンにダウンロードし、広告の動画を流し見するだけで仮想通貨をもらうことができる点である。

広告の動画を見て獲得したc0banは、c0banが提携しているレストランや店舗で利用することが可能になっており、様々な活用方法が用意されている。

ただ、広告の動画を一度だけ見て獲得できるc0banは非常に少なく、実際に使える額まで貯めるのは中々大変そうだ。

また、c0banの場合は広告の動画を見るだけではなく、自分で動画を作成して投稿し、投げ銭(チップのことね)をもらうことも可能になっている。

YouTubeと同じで、面白い動画をc0banのアプリに投稿すれば仮想通貨を獲得できる可能性がある仕組みである。

貯まったc0banはc0ban取引所で円に換金できるため、プロのYouTuberならぬ、c0banner(コバンナー)が将来誕生するかもしれない。

コインマン

日本初の仮想通貨評論家「コインマン」として活動する元外資系金融マン。債券ブローカーとしてニューヨークで勤務し、東京では当局対応として金融庁と対峙したリアル半沢直樹。
毎朝4時に起床し、仮想通貨ニュースを執筆する日々を過ごしている。フランスに留学していた親仏家であり、ヨガインストラクターを目指していたヨガマニアでもある。

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