【初心者必見】ホワイトペーパーの読み方を元外資系金融マンが伝授!

Zcashが乱高下した理由

私は仮想通貨に関するニュース記事を作成していることから、世界中の政府の動きも注視している。国によって仮想通貨に対する考え方や法規制が異なっており、非常に興味深い。

最近は、韓国政府が仮想通貨に関する法整備を準備していることが報じられており、仮想通貨業界における韓国の存在感が高まりつつある。仮想通貨業界14位の時価総額を持つZcashの価格が、9月28日に乱高下したことが仮想通貨業界で話題になった。

Zcashは2016年10月に取扱いが始まった比較的新しい仮想通貨だが、プライバシーを重視したゼロ知識証明というテクノロジーが注目されている。匿名取引を好む投資家などの需要拡大が期待されており、2017年に急騰した仮想通貨の一つである。

そのZcash価格が、9月28日に400米ドル以上に上昇した後、300米ドルを割り込んだ。Zcash価格が1日でジェットコースターのように上がったり下がったりした背景には、韓国発のニュースがあった。

韓国の大手仮想通貨取引所であるBithumb(ビッサム)に、Zcashが上場する可能性があるというニュースが9月28日に流れて、一気にZcash価格が400米ドルを突破したわけである。その後、利益確定の動きが出て、この記事を執筆している9月29日の時点では310米ドル近辺で推移している。

仮想通貨は流動性が命!

仮想通貨にとって、流動性の確保は最重要課題と言われている。
Zcashが韓国の仮想通貨取引所で上場すると流動性が高まるため、一気に価格が急騰したわけだ。このことからも、仮想通貨にとって流動性は命とも言える重要なポイントであることが分かる。

私は仮想通貨評論家として、ICO記事を多数執筆させて頂いている。ICO企業のウェブサイトには、事業計画書に相当するホワイトペーパーというものが掲載されている。私はICO記事を執筆する際、ホワイトペーパーを読みながら作業を行っているが、ここで一番注目するのは、流動性に対するICO企業の認識である。

ICOで発行された仮想通貨が、将来的に取引所で米ドルなどの法定通貨やビットコインなどの主要仮想通貨に換金、交換できるかどうかが最大のポイントになるわけだ。

ICOを行う企業が流動性に関してどう考えているかは、ホワイトペーパーをくまなく読むことで確認が可能である。一般的に、以下の3種類の記載方法が行われている。

① どの仮想通取引所でいつまでに上場するか記載がある
② 「仮想通貨取引所での上場を目指す」という記載だけで、どこでいつ上場するかは言及がない
③ 仮想通貨取引所での上場に関する記載がそもそもない

言うまでもなく、①のICO企業が一番信頼できる。ただ、具体的な仮想通貨取引所の名前と目標上場期日をホワイトペーパーに記載しているICO企業は、限られているのが現状だ。

読者の皆様がICOに参加する際、ホワイトペーパーを熟読されると思う。①の記載を行っているICO企業が発行する仮想通貨に投資した場合、実際にその期日がやってきて、本当に取引所で上場するかどうかが価格の上昇に大きく影響する。

「仮想通貨取引所での上場を目指す」という記載だけをしている②の形式のホワイトペーパーは結構ある。「いつか上場できるように頑張ります」と宣言しているわけだが、これではプロのビジネス集団とは言い難い。

また、期日が決まっていない予定はプロジェクト管理が行われていないケースが多く、結果として「いつまで経っても実行されない」企画になりがちだ。②のケースのICO企業が提供する仮想通貨に興味がある場合、ウェブサイトから連絡をして、「どの仮想通貨取引所にいつ上場する予定ですか?」と質問してみるのが一つの方法である。

ICO企業の場合、ウェブサイトでチャット機能を提供しているケースがあり、質問をすると比較的スピーディに回答してくれるところがある。ホワイトペーパーを読んでくれる投資家に対して、すぐに対応するICO企業は組織として、適切な管理がなされている可能性が高い。

連絡をして、いつまで経っても回答がないICO企業の場合、経営陣が投資家を大切にしていない可能性がある。投資家に対して返事をしないICO企業は、提供する商品やサービスを利用するお客様の声に対しても、耳を傾けない傾向があるため注意が必要だ。

仮想通貨取引所での上場予定について、ホワイトペーパーにまったく記載がない③のICO企業は要注意である。この場合、発行する仮想通貨の流動性について、経営陣が重視をしていない可能性がある。

ロードマップを読むのが一番効率的

ここまでお読みになって、「コインマンは毎日ホワイトペーパーを読んでいて慣れているかもしれないけど、英語の場合もあり、なかなか難しいのではないか」とお感じになられる方もいるだろう。

そんな時は、ホワイトペーパーの「ロードマップ」部分を読むことをおすすめする。ロードマップとは、ICO企業が今後どのような予定でビジネスを展開していくかなどを、期日付きで説明しているホワイトペーパーの肝とも言える部分である。

英語が苦手な方であっても、ロードマップには日付が記載されており、仮想通貨取引所で上場予定があるかどうかは確認しやすくなっている。ロードマップにきちんと上場予定が記載されており、どこでいつ交換が可能になる予定であるかを明記している場合、そのICO企業が仮想通貨取引所と交渉を行う用意があり、流動性について真剣に考えている可能性が高いことを意味している。

変な日本語はしょうがない

ICO企業が提供するウェブサイトやホワイトペーパーの大部分は英語で用意されているが、最近は日本語対応をしているところも出始めている。2017年に施行された改正資金決済法により、日本で仮想通貨の取引や決済が拡大し始めており、仮想通貨取引所の登録制度も開始された。

日本は国レベルで仮想通貨に対する法整備を進めた最初の国であり、世界中の仮想通貨関係者からの注目度が高まっている。このような背景もあって、日本語のホワイトペーパーを用意するICO企業が出てきているわけだが、日本語版は内容が不自然なケースが多い。

特に、「てにをは」である助詞が微妙なホワイトペーパーが多く、正確な日本語とは言い難い内容になっていることがある。しかしながら、この点はあまり気にしなくてもよいと思われる。

ホワイトペーパーの原本は英語であることがほとんどであり、日本語版は日本人向けに内容を理解してもらうために提供されているからだ。日本語版ホワイトペーパーを用意しているということは、そのICO企業の経営陣が日本人にも投資を行ってほしいと考えている証左とも言える。

ICO企業について詳しく知りたければ

興味があるICO企業が発行する仮想通貨について詳しく知りたい場合、【bit-life】サイト右上部分にある「お問い合わせ」から要望や依頼を送ることができるようになっている。

興味があるICO企業について「記事をコインマンに書いてほしい」などの依頼や、特定のテーマについて「コインマンのコラムが読みたい」などの要望も大歓迎である。

当然ながら、すべての要望や依頼にお応えできるわけではないが、【bit-life】は読者様の意見を汲み取り、執筆者に伝える仕組みが整備されている素晴らしいニュースサイトなのだ。

これからも、楽しく仮想通貨を理解頂けるような記事を執筆していく予定であるため、宜しくお願い致します。

コインマン

日本初の仮想通貨評論家「コインマン」として活動する元外資系金融マン。債券ブローカーとしてニューヨークで勤務し、東京では当局対応として金融庁と対峙したリアル半沢直樹。
毎朝4時に起床し、仮想通貨ニュースを執筆する日々を過ごしている。フランスに留学していた親仏家であり、ヨガインストラクターを目指していたヨガマニアでもある。