【サンタルヌー】世界初の飲食店によるICOが日本で実現!

仮想通貨の情報は雑誌に結構ある?

私の記事をお読み頂いている方の多くはICOに興味があるか、私の個性的な(アクの強い?)文章を好んでいるかのどちらかであると予想しているのだが、実態はどうなのだろうか?

私は、日本初の仮想通貨評論家コインマンとして活動している。自分で言うのも何だが、私ほど仮想通貨のことを研究している人は日本にいないのではないかと本気で思っているくらい、朝から晩まで仮想通貨漬けの日々を送っている。

前の職場が外貨に強い外資系金融機関だったこともあって、仮想通貨の仕組みやICOなどの制度を理解することにそれほど時間はかからなかった。

また、ICO企業の場合、ほとんどが英語でウェブサイトやホワイトペーパーを準備しているため、合計6年以上の海外経験が功を奏し、英語力を使いながら仮想通貨やICO関連の記事を書くことで、仕事を頂けるようになっている。

私が記事執筆をする際、パソコン、スマートフォン、Wifiが3種の神器になっている。ただ、意外かもしれないが紙の新聞や雑誌などもかなり読んでおり、結構マニアックな情報はこれらの媒体から入手することもある。

最近面白かった雑誌としては、「週刊エコノミスト(2017年10月24日号、毎日新聞出版)」がある。

この中でビットコイン特集が組まれており、およそ20ページに渡って仮想通貨の現状報告が行われている。

仮想通貨に興味があり、まだ初心者の段階であると思われている方は、この雑誌を読まれるとよいと思う。

インターネット上にもビットコインなどの仮想通貨情報はたくさんあるのだが、クオリティがピンキリで、中には分かりにくいものがあり、最初に質の低いサイトに入ってしまうと、仮想通貨そのものが嫌いになってしまうリスクがある。

雑誌の場合、編集部のチェックが入っているため、意味不明の文章は基本的に存在しておらず、裏取りなども行われている可能性が高いため、記事のクオリティは多くのインターネット・サイトよりもしっかりしている傾向がある。

エコノミストの中で面白いと感じたのは、「『仮想通貨の聖地』と呼ばれる飲食店、ICOで常連さんから2,600万円調達(P29)」という記事である。

ここでは、愛知県名古屋市にあったベルギービール専門店「サンタルヌー」のことが触れられており、サンタルヌーが東京へ進出するための資金をICOで調達し、7日間(2017年7月10日から7月17日)でおよそ2,600万円を集めたことが説明されている。

世界一読みやすいホワイトペーパー?

これまでの記事でもお伝えしているが、私はおそらく日本で一番ホワイトペーパー(ICO企業がウェブサイトに掲載する事業計画書)を読んでいる人間である。

これまで私が読んできたホワイトペーパーの数は300を超えており、この数は今後も増え続けることが予想されている。

そんなホワイトペーパー・オタク(?)になりつつある私がこれまで読んだ中で、今回紹介するサンタルヌーのホワイトペーパーは一番読みやすいと断言できる。

サンタルヌーのホワイトペーパーはたった6ページであり、5分もあれば読み終えることができるボリュームになっている。

ICOで調達した資金を元手に、サンタルヌーは名古屋市から東京・赤坂に移転を完了し、2017年11月から営業を行っている。

サンタルヌーはベルギービールの専門店であり、繊細なベルギービールの香りと味を楽しむため、店内は禁煙になっている。うん、私好みの店である。赤坂に行くことはあまりないが、今度立ち寄ってみようと考えている。

サンタルヌーは現金、クレジットカードでの支払いはもちろんのこと、ビットコイン、モナコイン、ネムなどを使った仮想通貨決済も可能になっている。

また、サンタルヌーがICOで発行した仮想通貨である「SAT(Sant Arnould Tokyo)」を使って会計をすることもできるようだ。

以前の記事でも書いているが、私の家族がイタリアン・レストランを経営しており、開業時にかなりの金額を金融機関から借り入れた。

ご存知の方がいるかもしれないが、事業計画書などをかなり細かく準備する必要があり、金融機関の審査で店舗まで行ってさまざまな説明をする必要があったりして、とにかく面倒くさいのだ。

サンタルヌーの場合、ウェブサイトに6ページのホワイトペーパーを掲載し、およそ100人の投資家から2,600万円の資金を調達することができたのだが、これはある意味凄いことである。

サンタルヌーの店主は「世界初の飲食店によるICO」と語っており、今後同じような方法で資金調達を目指す飲食店が出てくるかもしれない。

私の家族が経営しているレストランのように、現状では金融機関から借入を行って資金調達をするビジネスオーナーが大半だろう。

しかしながら、伝統的な銀行などから借入をする場合、一連の手続きが煩雑で、ただでさえ忙しい経営者の時間を奪ってしまう資金調達方法になっている。

応援してくれる人がいたからICOが成功した

サンタルヌーの場合、名古屋市で営業をしていたころに顧客からSNSで東京進出の依頼があり、ICOを利用して資金調達をして、うまく赤坂に移転できたという背景があるようだ。

また、サンタルヌーのICOに参加した人たちのうち、大口を除けば、1人の出資額は平均5万円程度であり、サンタルヌーの東京進出を応援したいという気持ちで投資をしている人がほとんどであるという。

2017年7月に大分県別府市で、温泉と遊園地を一体化させた「湯~園地」が3日間限定で開業した。

湯~園地の場合、ICOではなかったが、クラウドファンディングで投資を募り、約8,200万円の資金を集めたことで実現したプロジェクトだった。

現在の日本は金余りの状態であり、銀行などの金融機関も優良企業に資金を貸したくてしょうがない状態になっている。

しかしながら、私の家族が経営しているレストランが経験したような、面倒くさい借入プロセスを避ける経営者が出始めている。

そのため、サンタルヌーのICOや湯~園地のクラウドファンディングなどのように、新しい資金調達方法を選ぶ起業家が今後も増えてくるだろう。

「自分で新しいことをやってみたいが手元に資金がない」と悩んでいる人は、サンタルヌーのホワイトペーパーを参考にして、自分で資金調達する方法を考えてみるとよいだろう。

サンタルヌーが東京に移転したきっかけがSNSであったように、新しいビジネスやアイデアなどをインターネットで発信していくことで、いろいろな人に会えたり、資金を調達できる時代なのである、今は。

サンタルヌーは名古屋市で営業していた時、ピザを仮想通貨ネムで決済したことで有名になり、「仮想通貨の聖地」と呼ばれるようになった。

世界で最初に仮想通貨で決済が行われたのは、2010年5月22日であると言われている。この日に1万ビットコインでピザ2枚が購入されたことから、5月22日は現在でも仮想通貨業界にとって特別な日になっているのだ。

この記事を執筆している2017年11月17日時点で、ビットコインの価格は7,700ドルで推移している。

ビットコインで最初に購入された2枚のピザは、現在の価値にすると7,162万米ドル(約82億円)になり、1枚およそ41億円のピザだった計算になる。

2010年5月22日にビットコインで買われたピザを食べた人は不明だが、歴史上もっとも高価なピザになったことは間違いないだろう。

コインマン

日本初の仮想通貨評論家「コインマン」として活動する元外資系金融マン。債券ブローカーとしてニューヨークで勤務し、東京では当局対応として金融庁と対峙したリアル半沢直樹。
毎朝4時に起床し、仮想通貨ニュースを執筆する日々を過ごしている。フランスに留学していた親仏家であり、ヨガインストラクターを目指していたヨガマニアでもある。

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