再びのコダック・モーメントか、オリジナルコイン発行

かつてファインダーを覗かずにいられないほど千載一遇のシャッターチャンスを「コダックモーメント」と呼びました。
時は流れて陽が陰りつつあるカメラ業界に風穴をあけるべく、老舗が最先端技術にトライすることが分かりました。

自社オリジナルのコダックコインの発行

2018年1月9日、アメリカの大手イーストマン・コダックは自社オリジナルの仮想通貨を発行することを明らかにしました。
その名も「コダックコイン」というもので、ビットコインなどと同じようにブロックチェーンを利用したプラットフォームの開発に成功したのです。
コダックコインは写真家の作品権利の管理、作品売買を行うコダックワンというプラットフォームの中で決済方法として使えるようになる予定です。
コダックワンは写真家の作品の権利を守る為に設立されたサービスで、不正使用した作品を見つけた場合権利保持者の代わりに使用料を請求するという面もあります。

1月31日からコダックコインの発行を開始する予定で、購入を希望する人はアメリカドルで買えるようです。
今の所北米以外でのサポートは予定されていませんが、この発表を受けて同社の株価は急激に上昇しました。
一時は、2.5倍もの価格を付けたほどで、現在でも高い水準を保っています。

苦しい状態が続くカメラ業界

2012年には業績悪化を理由に米連邦破産法11条をにより破綻申請を行いました。
その後マーケットを個人から法人むけの商業印刷にシフトチェンジしたことでも言われています。
経営がうまくいっていないのはコダックだけではありません。
日本でも毎年連続で売り上げは減少しており、2016年では5年前のたった2割ほどの売り上げとなっています。
たしかに最近デジカメ持っている人は少ないな〜とは思っていましたが、データとして見てみるとちょっと驚いてしまいますね。

売り上げが下がればそれに伴い会社の経営状態も悪化してしまいます。
ニコンは2017年3月期の最終決済が赤字が90億円にまで登ってしまい1000人もの大量人員削減をせざるを得ない状況になってしまいました。

リコーはデジカメ市場の落ち込みと自負製品の不振が重なり、たった一年で利益が94.5%も減少しています。
伝統と優れた技術を持つ会社の活躍の場が狭まってしまうのは寂しいですが、生き残りをかけて使い捨てカメラやポラロイドなどこれまでのノウハウを生かした商品を展開しています。

富士フイルムなどはその中でも異色のビジネスを立ち上げており、フィルムの技術をスキンケア製品に応用したコスメは女性たちから人気を集めています。
しかし今回のコダックのようにカメラの会社が写真作品の権利を管理すること、またその管理システムにブロックチェーンを利用することはとても珍しいケースと言えるでしょう。

カメラはこのまま衰退してしまうのか?

コダックは2012年に破産申請をしたあと、大幅な業務縮小だけでなく自社が持つ特許も売却しています。
かつての大企業が低コストで管理できるビジネスに手を出すのは、よくある会社の延命処置のようにも思えますが、実はそうとも言い切れません。
というのもコダックは昔から常に最先端技術を取り入れた製品づくりをしており、世界初のデジタルカメラを作ったのもコダックのエンジニアなのです。
フェイスブックが誕生するずっと前の2001年にはユーザーが写真を共有できるサイトを買収しています。
とあるアナリストはコダックの財政破綻は「可能性を破壊した悲劇」と表現しました。
しかし上記のように世間よりもずっと前から先取りしていたコダック社は今度こそシャッターチャンスを逃さず掴めるかも知れません。

英語/美容/ダイエット/健康/映画/音楽がメイン。ライター等を勉強中。

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