ブロックチェーンに裏打ちされた医療デバイスが世界を救う?

ブロックチェーンに裏打ちされた医療デバイスが世界を救う?

「ブロックチェーン」という言葉を新聞やテレビなどでよく見たり聞いたりするが、多くの場合、仮想通貨の技術用語として使われている。
しかしながら、最近は仮想通貨以外の用途でブロックチェーン技術が活用されており、それが医療の世界にまで浸透してきていることをご存じだろうか。

それは、遠隔医療サービスを提供している「Bowhead」である。

ブロックチェーンで自宅にいる個人をチェック?

Bowheadは「北極クジラ」の意味であり、ウェブサイトに入ると、クジラの胴体部分にハートが入ったロゴマークが出迎えてくれる。
Bowheadのキャッチフレーズは、「ブロックチェーンに裏打ちされた初めての医療デバイス」である。
シンガポールに本拠地を構えているBowheadの経営陣には医師が含まれており、2017年6月にICO(仮想通貨を使った資金調達)を実施した。
Bowheadのデバイスはインターネット経由で患者とつながっており、利用者は自宅に居ながら健康状態をチェックすることが可能になっている。

病院に行く必要がなくなる?

先進国の場合、あちこちに医療機関が設置されているが、発展途上国では医師不足もあって僻地で生活している人は満足に医療を受けられないケースがある。
そんな時、Bowheadの技術は役立つだろう。
また、日本のように高齢化が進む社会においては、足腰が弱くなった人は病院に行くことが難しくなることがある。
将来的には手術をする時や触診が必要な場合を除き、人間が病院に行くことがなくなると述べる識者もいる。
医師などが離れた場所から患者の健康状態を確認し、インターネット経由で適切なアドバイスを与えられるBowheadの仕組みは、今後の医療現場を一変させる可能性を秘めていると言えよう。

Bowheadの使い方は具体的にどうやるのか?

具体的にBowheadの使い方を紹介しよう。
Bowheadの利用プロセスは以下の5段階になっている。
1.利用者が血液サンプル(指先を傷つけて少しだけ血液を採取するあれである)か唾液サンプルを準備2.血液(唾液)を専用カートリッジにセットして、Bowheadのデバイスに挿入する3.Bowheadのデバイスが血液(唾液)の状態を検査4.検査結果を医師が確認して健康状態を診察し、アドバイスを送付5.血液(唾液)検査結果をブロックチェーン技術で保存し、全ての変化や兆候をモニタリングブロックチェーンの匿名性を活用2008年にサトシ・ナカモトという謎の人物が論文でブロックチェーン技術を提唱し、2009年から実際にビットコインとして利用されたわけであるが、ブロックチェーン最大の武器の一つが匿名性である。
仮想通貨には中央管理者がおらず、送金人と受取人以外は決済情報を確認できない仕組みがブロックチェーン技術である。
人間は病院に行ったり、病気にかかったりすることをあまり周りに知られたくないものである。
Bowheadはブロックチェーン技術が持つ匿名性を医療デバイスとして活用し、仮想通貨に目が行きがちだったエンジニアたちを驚かせたのである。
人間が行きたくない場所人間には、行きたくない場所が3つあると言われる。
1つ目は警察(そりゃそうだろう)、2つ目は銀行(待たされるもんなぁ)、そして3つ目は病院だ。
警察は行政機関の一部だから仕方ないとして、最近はインターネットバンキングの発達で、銀行の支店や窓口に行かなくてもよくなっている。
Bowheadのようなサービスが普及していけば、今後物理的に病院に足を運ぶ必要性は少なくなってくるだろう。
銀行の窓口で行っている業務がスマートフォンでできるようになったように、病院の診察室で行われている診察もウェブ上で行われ始めているのだ。

Bowheadの意味

このサービスを手掛けている社名がなぜBowhead(北極クジラ)かと言うと、北極クジラの寿命が約200年で、哺乳類としてもっとも長く生きるためのようだ。
「Bowheadを利用することによって北極クジラのように長生きしましょう」というメッセージなのかと思ってウェブサイトをくまなく確認したが、その答えは見つからなかった。
もし、見つけた方はご一報下さい。

コインマン

日本初の仮想通貨評論家「コインマン」として活動する元外資系金融マン。債券ブローカーとしてニューヨークで勤務し、東京では当局対応として金融庁と対峙したリアル半沢直樹。
毎朝4時に起床し、仮想通貨ニュースを執筆する日々を過ごしている。フランスに留学していた親仏家であり、ヨガインストラクターを目指していたヨガマニアでもある。

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