【Cashaa】ますます銀行がいらなくなるICOが誕生

銀行員の仕事はなくなる?

最近は、銀行のビジネスモデルが行き詰っており、メガバンクにも人員削減の波が押し寄せているようで、転職活動に走る銀行員が増えてきているようだ。

私は現在、仮想通貨評論家コインマンとしてICO関連の記事を執筆したり、仮想通貨関連ニュースなどを配信しているが、実は元銀行員である。

ただ、外資系金融機関に勤めており、海外で働いていたことがあったため、若干英語ができるという点がラッキーだった。

会社員時代、ニューヨークやロンドンから押し寄せる謎の怪文書(失礼!)を解読し、それを分かりやすい日本語に変えて、金融庁などの当局に報告することが私の仕事の一つだった。

その時は、「こんなことが役に立つことがあるのだろうか?」と疑問を持ちながら仕事をしていたが、当時の私の予想に反して、現在は見事に役立っており、自営業でも普通に生活ができている。

ICO企業や仮想通貨の情報は圧倒的に海外で流通しており、多くが英語で配信されている。

英語の分かりにくい情報を日本語にまとめて、日本の読者様に提供する事が私の現在の業務であり、仮想通貨評論家コインマンとして仕事ができているのも、外資系金融機関時代に一生懸命働いていたからである。

どんな仕事でも真剣に取り組んでいると、いつか役立つことがあるものだと最近になって、あらためて感じている。

さて、最近はいろいろな仕事に人工知能(以下、「AI」)が活用されており、銀行員の仕事の多くもAIによって取って代わられる日が近いと言われている。

ただ、銀行員の仕事をAIが行うというよりは、店舗型の銀行自体がなくなる日が近いと私は考えており、それは早ければ早い方がよいと考えている。

銀行が行っている店舗型の業務にいつまでもこだわっていると、多くの銀行員たちが転職先を失うことになりかねず、早い段階で次のステップに移った方がいろいろな意味で合理的であるからだ。

私はICOの記事を多く執筆しているが、銀行や証券などの金融サービスを提供するICO企業が最近になって増えてきており、既存の金融機関はこれらのブロックチェーン技術を駆使する会社とも競争していかなくてはならないのだ。

はっきり言って、既存の金融機関に勝機はほとんどない。なぜならば、ブロックチェーン技術を使って金融サービスを提供するICO企業には、高給取りの従業員があまりいないからだ。

そんな中、ますます既存の銀行などがいらなくなりそうな金融サービスを提供するICO企業がイギリスで登場した。その会社の名は、「Cashaa」である。

貯蓄、決済、融資、保険がすべてオンラインで可能

私自身は元銀行員であるが、しばらく銀行の店舗に行っておらず、現金の引き出しはコンビニエンスストアのATMで行っている。

できれば現金の引き出しすらしたくないのだが、日本の場合、飲食店などでクレジットカード決済ができないところが、いまだに多いのだ。

送金などのやり取りはインターネット専業銀行で行っており、これらの金融機関は店舗を持っていないことから、手数料が安めになっており、預金金利なども伝統的な銀行と比較して高く設定されている。

日本のメガバンクや大手証券会社、大手保険会社などの場合、海外事業で収益を上げられることから、何とかしばらくは生き残れるかもしれないが、中小の伝統的な金融機関はかなり厳しい状況に追い込まれている。

今後は、より多くの人がインターネット専業の金融機関を利用することになり、今回紹介するCashaaのようなブロックチェーン技術を活用した金融サービスICO企業が登場することで、伝統的な銀行などは淘汰が加速することが予想される。

日本で生活しているとあまり意識することはないが、海外では銀行、証券、保険などの垣根がどんどん低くなっており、ブロックチェーン技術を用いて金融サービスを提供する会社の場合、垣根はほぼないと言ってもよい状態である。

今回紹介するCashaaは、「あらゆる金融サービスをあらゆる人向けに」をキャッチフレーズにしており、貯蓄、決済、融資、保険などの金融サービスをスマートフォンで手続きできることを売り文句にしている。

銀行口座を持てない人たちにも金融サービスを提供

Cashaaはイギリスに本拠地を置いているICO企業であるが、既に銀行口座を持っている人たちだけではなく、銀行口座を持てないアンバンク(Unbanked)と呼ばれる人たち向けにも金融サービスを提供するとしている。

アンバンク向けに金融サービスを提供するICO企業は増加しており、世界76億人のうち、およそ3分の1に該当する25億人が銀行口座を持てない状況にあるとする統計も存在する。

誰でも無料で銀行口座を開設できる日本に住んでいる我々にとって、アンバンクの問題は理解しにくいが、アメリカやフランスなどの先進国でも、銀行口座を持つためには口座維持手数料が必要なケースが多いのである。

発展途上国だけではなく、先進国にも一定数のアンバンクが存在していることから、貧富の差を固定している要因の一つとして、解決すべき課題になっている。

世界141カ国で97通貨を提供予定

私が以前勤めていたのは外資系金融機関であり、世界中に拠点を持つグローバル企業だった。

ただ、2008年の金融危機で再起不能に近いダメージを負い、世界展開を見直して、主要拠点以外では金融サービスを行わない方向に舵を切った。

その判断は正しかったと感じており、スマートコントラクトで仲介者なしに金融サービスを展開するCashaaのようなICO企業が登場したことによって、店舗がなくてもグローバルに金融サービスを提供することが可能になっているのだ。

Cashaaはテスト版であるベータのプラットフォームを既にテストしており、世界141カ国において97通貨でのサービスを、12,000以上の利用者に使ってもらっているとウェブサイト上で説明している。

Cashaaは2017年11月6日から12月6日までICOを実施しており、仮想通貨であるCASトークンを発行し、最高3,200万米ドルの調達を目指している。

Cashaaは通常の銀行サービスに加えて、外国為替証拠金取引(以下、「FX」)のサービスも展開する予定になっている。

また、FX取引で購入した外貨はそのまま海外に送金することも可能で、非常にリーズナブルな手数料でやり取りができるようになるとウェブサイト上で記載している。

金融当局との問題も考慮済み

銀行サービスを展開するICO企業の場合、金融当局との問題をホワイトペーパー上で説明しないところがときどきある。

しかしながら、Cashaaの場合、ホワイトペーパー31ページ目で「法務と免許(Legal & Licenses)」という項目を用意しており、そこで銀行サービスを提供するために必要な免許などに関する事項を記載している。

Cashaaの場合、まずイギリスとインドにおいて決済サービスを行うために必要となる免許を取得するとしている。

その後、商業銀行サービスを展開するために、イギリス、インドに加えて、アメリカ、南アフリカでも金融当局と交渉を行う予定になっている。

Cashaaはまず英語圏でサービスを始めて、その後で世界展開を行っていく方針であり、既存の金融機関を脅かすICO企業として目が離せない存在になりそうである。

コインマン

日本初の仮想通貨評論家「コインマン」として活動する元外資系金融マン。債券ブローカーとしてニューヨークで勤務し、東京では当局対応として金融庁と対峙したリアル半沢直樹。
毎朝4時に起床し、仮想通貨ニュースを執筆する日々を過ごしている。フランスに留学していた親仏家であり、ヨガインストラクターを目指していたヨガマニアでもある。

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