ICOでブロックチェーンを応用した海外の不動産が仮想通貨で簡単に買える日が来る?

海外の不動産が仮想通貨で簡単に買える日が来る?

各国の中央銀行が低金利政策を実行していることもあり、余剰資金が不動産市場に流れ込んでいると言われている。

自国だけではなく、海外の不動産に投資を行いたいと考えている人が増えているが、外貨を買ったり、海外に送金作業を行ったり、登記をしたりとさまざまな手続きが発生して、結構面倒くさいものである。
そんな中、ブロックチェーン技術を利用して、海外の不動産購入を簡単に行えるサービスが登場した。
その名は、「Propy」である。

ICOで世界初のオンライン国際不動産投資プラットフォーム?

Propyは、2017年8月15日からICO(仮想通貨による資金調達)を開始予定にしており、主要仮想通貨であるイーサリアムを利用して、Propyが発行する仮想通貨トークンPROを購入することができる。
Propyはブロックチェーン技術を活用して、「世界初のオンライン国際不動産投資プラットフォーム」を提供するとしている。
海外の不動産に投資を行う場合、複数の仲介業者や関係者との調整が不可欠である。
不動産会社、金融機関、登記担当業者などと複数の打ち合わせや会合を行う必要があり、分厚い書類に幾度となくサインや押印をさせられることがあり、最後の方は何に署名しているか分からなくなっている人が多いことだろう。

複雑な処理や多すぎる作業が不正の温床?

国際不動産投資を行う際の複雑極まりない一連の事務作業によって、不正やマネーロンダリングなどの問題が起こりやすいとPropyは主張する。
複数の機関や業者に対して大量の書類を提出することになるため、契約者がきちんと理解していない内容について署名をしてしまったり、意図していることとは違うことが契約書などに記載されている可能性があるのだ。
また、国によっては不動産の登記変更などの作業に数カ月かかる場合があり、業界における非効率な手続きによって物件の流動性が低下しており、買い主と売り主の貴重な時間を無駄に浪費させているとPropyは強調している。

Propyのプラットフォームで問題解決?

Propyは国際不動産投資における問題を解決するため、世界各国で物件を紹介する業者をオンライン上で束ね、登記変更や送金処理などを一元管理するためのプラットフォームを提供するとしている。
Propyはスマートフォン向けのアプリを既に準備しており、2017年10月からテストを実施し、2017年12月に取引のためのプラットフォーム開発を完了させる予定である。
2020年7月からPropyのプラットフォームを利用して、個人間の国際不動産取引を可能にすることを目指しており、これが実現すれば世界の不動産業界の勢力図が一変する可能性がある。
日本に住んでいる人が、パリにある不動産物件をPropyのプラットフォームを経由して、売り主から直接購入するという世界が登場するかもしれないのである。

なぜ中小企業の不動産会社が生き残れるか?

日本には大手不動産会社があるにもかかわらず、小さな不動産屋が倒産することもなく生き残っているのはなぜだかご存じだろうか。
規制当局によって不動産業界への参入が制限されており、大手企業が不動産業界に参入したり、中小不動産会社を淘汰するような競争が暗黙の了解によって、できなくなっているためである(暗黙というのがポイントだ)。
日本だけではなく、不動産業界は海外でも古いしきたりが残っているところが多く、Propyの挑戦によって顧客本位のサービスが実現する可能性がある。
規制当局とのやり取りや説得という課題は、それでも残ってしまうのだが。

コインマン

日本初の仮想通貨評論家「コインマン」として活動する元外資系金融マン。債券ブローカーとしてニューヨークで勤務し、東京では当局対応として金融庁と対峙したリアル半沢直樹。
毎朝4時に起床し、仮想通貨ニュースを執筆する日々を過ごしている。フランスに留学していた親仏家であり、ヨガインストラクターを目指していたヨガマニアでもある。

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