【Onega One】高すぎる仮想通貨の手数料問題を解決するICOが誕生

仮想通貨取引所の手数料は高すぎる

2017年11月に入って、ビットコインの価格が史上初めて7,000米ドルを突破し、いろいろな意味で話題になっている。

私は仮想通貨評論家コインマンとして活動しており、仮想通貨に投資している方たちと話をする機会があるのだが、彼ら、彼女らの不満として、「仮想通貨取引所の手数料は高すぎる」ということを耳にすることがある。

私自身はポジション・トークを避けるため、仮想通貨取引を行っていないが、取引所が提示しているレートを見る限りにおいては、「かなり高いな」という印象を受ける。

私は元々、外貨を得意とする外資系金融機関にいたこともあって、外国為替証拠金取引(FX)などについても実務経験がある。

FXの経験がある方はお分かりだと思うが、手数料は極めて安く設定されている。FX業者の参入が相次いだことで、手数料引き下げ競争が激しくなり、これ以上下げようがないというくらいまで手数料が低くなったのだ。

FXの手数料が安くて仮想通貨の手数料が高い理由は単純で、FXは日々上がったり、下がったりする傾向にあるが、仮想通貨の場合は上がり出すとしばらく一本調子で上昇し、下がり出すと一気に急落するためである。

FXの場合、手数料が安いため、少しでも値動きがあれば、投資家は利益を獲得することが可能になっている。

一方、仮想通貨の場合、手数料が高めのところが多いため、少し価格が動いてもすぐに利益を確保することが難しく、しばらくは様子見せざるを得ない仕組みなっているのだ。

今後、さまざまな取引所が参入し、新しいサービスが提供されることによって仮想通貨の手数料も下がることを期待したいが、FXのような流動性の高い市場が仮想通貨で実現できるかは未知数の状況と言えるだろう。

「手数料が高い」という不満を持つ投資家が多い仮想通貨業界において、問題の解決に乗り出そうとするICO企業が登場した。それが今回紹介するICO企業である「Omega One」である。

ホワイトペーパーが出てこない?

アメリカのニューヨークに本拠地を持つOmega Oneは、ウェブサイトに掲載している宣伝動画を非常に分かりやすく制作しており、これを観れば英語が苦手であってもOmega Oneのビジネスモデルを把握することができるだろう。

Omega Oneの中で、2017年6月21日にある仮想通貨取引所で起こった出来事が紹介されている。

この仮想通貨取引所で、イーサリアムの価格が突如99.9パーセントも下落するというハプニングがあった。

この仮想通貨取引所は世界的に有名な仮想通貨取引所であるが、6月21日に数百万ドル規模のイーサリアムの売り注文が入り、それに対応しきれずに320米ドルから0.10米ドルまでイーサリアムが急落する事態が起きたのである。

Omega Oneによると、このハプニングは仮想通貨業界における流動性の問題を端的に示しており、過去にも似たようなことは発生していて、今後も起こりうると結論付けている。

前述の通り、外国為替市場は非常に大きなボリュームがあるため、6月21日にある仮想通貨取引所で発生したような問題は発生しにくいとされている。

多くの仮想通貨は上限発行枚数が決められており、外国為替市場や株式市場などと比較して、流動性が低いことから相場が乱高下しがちなのである。

この問題を解決すべく、今回紹介するOmega Oneは立ち上がったのだが、ウェブサイトを見てみると、まだホワイトペーパーが用意されていないではないか(11月20日時点)。

Omega Oneの宣伝動画内で、「従来の仮想通貨取引所と比較して、80パーセントから90パーセント安い手数料で仮想通貨の売買を可能にする」と宣言しているわりには、ホワイトペーパーが準備されていないのは理解に苦しむところだ。

英語のホワイトペーパーすらウェブサイトに掲載されていないのに、「よくある質問(FAQ)」部分では、「まもなく中国語、日本語、ドイツ語のホワイトペーパーを準備する」と述べているのは不思議である。

Omega Oneのウェブサイトの調子が悪いだけなのかもしれないが、ホワイトペーパーは投資家にとって重要な資料であるため、早めの掲載が望まれる。

また、Omega Oneは2017年中に仮想通貨を発行し、ICOを実施する予定であるとウェブサイト上で述べているが、ICOの期間が明示されていない。

この記事を執筆しているのは2017年11月6日であり、2017年は残り2カ月を切っているにもかかわらず、Omega OneのICO期間は決まっていないようだ。

Omega Oneのウェブサイト上では、「FacebookやTwitterをフォローしておけば、ICOの最新情報を知ることができる」と述べているが、この説明にもいまいち納得できない。

経営陣は精鋭揃い

ホワイトペーパーがウェブサイト上に掲載されておらず、ICO期間が定まっていないなど、情報公開に不安があるOmega Oneであるが、組織を運営する経営陣は精鋭が揃っているようだ。

まず、最高経営責任者であるAlan Keegan氏であるが、ヘッジファンドで為替の仕事をやってきた専門家であるそうだ。

真偽は定かではないが、彼が書いてきた調査報告書や分析レポートは、世界中の中央銀行や政策担当者に広く読まれてきたという。

さらに、Keegan氏はハンサムである。Omega Oneのウェブサイト上に掲載されている彼の姿はモデルのようであり、仕事ができて見かけもよいという二物を与えられたビジネスパーソンのようだ。

また、最高技術責任者であるAlex Gordon-Brander氏は、多くの金融プラットフォーム構築に携わってきた技術の専門家であり、最高戦略責任者のMark David Bakacs氏はベンチャーキャピタリストであり、技術にも詳しい投資家のようである。

マーケティング、コンプライアンス、オペレーションの責任者も決まっており、どこかの金融機関の組織図のようにかっちりと態勢が整っている。

経営陣が精鋭揃いであるにもかかわらず、ICOの期間が決まっていなかったり、ホワイトペーパーがウェブサイト上に掲載されていないのは不思議だが、早急に改善してもらいたいものだ。

流動性の問題はあるがシステムは万全

Omega Oneの場合、ホワイトペーパーがダウンロードできないため、ウェブサイト上の情報しか取ることができなかった。

Omega Oneが発行する仮想通貨が今後、仮想通貨取引所で法定通貨や主要仮想通貨と換金、交換できるかどうかは確認することができなかったため、流動性の問題は残ることになる。

しかしながら、Omega Oneは、仮想通貨のソフトウェア事業を手掛けているConsenSysという会社のシステム・サポートを受けるようである。

ConsenSysは、仮想通貨業界で知る人ぞ知るマニアックな会社だが、2015年の設立後、ICO企業などへのシステム・サポートで成長している。

Omega OneがConsenSysのサポートを受けるということで、システムのこともよく考えているということが分かる。今後、細かいことをきちんとやっていけば、Omega Oneは期待が持てるICO企業になるかもしれない。

コインマン
日本初の仮想通貨評論家「コインマン」として活動する元外資系金融マン。債券ブローカーとしてニューヨークで勤務し、東京では当局対応として金融庁と対峙したリアル半沢直樹。
毎朝4時に起床し、仮想通貨ニュースを執筆する日々を過ごしている。フランスに留学していた親仏家であり、ヨガインストラクターを目指していたヨガマニアでもある。

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