仮想通貨を英国銀行が狙っている

英国銀行が仮想通貨に興味を持っている。2015年以降、たびたび報じられているニュースですが、2017年に起こった仮想通貨への注目度の高さが英国銀行を悩ませているようです。

中央銀行と仮想通貨は相性が悪いのか

現在の中央銀行と仮想通貨の関係性は良好であるとは言えないでしょう。そもそも、仮想通貨が開発された思想的背景の1つに、「現在の金融は中央集権的であり民主的な仕組みとは言えない」というものがありました。あの思想は言うならば中央銀行に対する挑戦状だったといっても過言ではないでしょう。そして、現在、仮想通貨が掲げた「非中央集権化」という仕組みが支持されているかどうかは一言では言えませんが、それでも多くのプレイヤーを集めている事実が中央銀行を苦しめています。

中央銀行を悩ませるP2Pという思想

お金は誰かが管理しなければならない。これは、多くの人が常識のように考えていることですが、果たしてどうなのでしょうか。中央銀行による金融政策が、国の景気動向に影響することは知られるようになってからの常識ともいえるこの問題に、仮想通貨が果敢に取り組んでいます。中央銀行にとって重要なことは「貨幣をコントロールすることで、一経済圏の繁栄と安定をもたらす」ということです。しかし、仮想通貨の経済圏はともすれば軽々と国境を越えどこまでも広がってしまいます。それが一つの組織によってコントロールされているのであれば、中央銀行としてはその組織と取引をすることで、状況を好転させることが出来るでしょう。しかし、仮想通貨の管理者はすべてのプレイヤーです。そのすべてのプレイヤーと意見を交わすことなど不可能。仮想通貨というよりも、決済手段を持つツールを制御することで国の景気動向を制御したい中央銀行にとって、まさにP2Pという思想は脅威そのものです。

中央銀行が受け入れられるブロックチェーンとスマートコントラクト

一方で、Bitcoinなどが持っているブロックチェーンやEthereumなどが持っているスマートコントラクトなどの仕組みは、今までの現金では難しかった記帳や契約という仕組みを大きく改善させる素晴らしい技術であることを中央銀行は知っています。これらの技術を現金という決済手段とうまく組み合わせることで新しい価値をもたらそうと模索しているというのが、英国銀行だけでなく全世界の中央銀行が狙っているものでしょう。中央銀行の思想と相反するP2Pという思想に片目を瞑りつつ、ブロックチェーンやスマートコントラクトという技術だけと手を結ぶことが出来るのか。英国銀行は自分の仮想通貨の発行についても前向きに議論しています。どこまでこの計画は現実のものになるのでしょうか。

仮想通貨が浸透していくと世界の銀行の口座の数は減るのか

こうした問題に多くの中央銀行が取り組んでいる最大の問題は、仮想通貨の流通の容易さにあります。送金手数料の問題以上に、仮想通貨は今までの銀行以上の速度と正確さで資金を移動させることが出来るのです。この速度と正確性があれば、多くの銀行口座を持つという負担を低減させます。これは、今までよりも少ない銀行口座の数でいつでもどこでも現金や仮想通貨を手に入れたり管理したりすることが出来るようになることを意味します。すなわち、全世界の銀行口座が少なくなる。これは、銀行にとっては顧客が減ることを意味するのです。
こうした危機意識が、仮想通貨に対する姿勢を打ち出さなければならないというプレッシャーとなり、全世界の銀行に圧力を与え続けています。中央銀行に残された時間はあまりないかもしれません。2018年にはもしかしたら、あっと驚くような発表が中央銀行から発表されるかも。

年間100回美術館に行ける生活を目指して日々何かしている、のんびり屋ライター。
金融・投資・ビジネス・芸術・カウンセリングなどを手掛けている。
仮想通貨については2017年から本格的に勉強を始める。
小さな資金で実際の取引も経験中。「何でもとりあえずやってみる」の意識が強い。

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