ユニバーサルミュージックがイーサリアムで権利管理

投機目的だけでなく実際の買い物から企業間のビジネス取引まで、仮想通貨やブロックチェーン技術は、実にさまざまな用途で使われています。
それはエンターテイメントの業界でも例外ではないようで、世界的に厳しい状況が続く音楽業界でも利用が始まっています。
大手レコード会社のユニバーサルミュージックが、ブロックチェーンを用いて音楽権利を管理するBlokurという会社に投資する声明を発表しました。
この記事ではニュースの詳細と、それにいたる背景をご紹介します。

イーサリアムを用いた版権管理

イーサリアムのスマートコントラクトシステムは、ネットワーク上で資金取引だけでなくデータ取引・データ管理が同時に行われる技術です。
すでに企業間の資金提供や航空会社保険などで使われていましたが、音楽業界においてはまずデータの整合性を高めるために使用されるようです。

これまでももちろんデータ管理は行われてきましたが、大文字小文字やスペースなどの記載のブレで完全には管理しきれていませんでした。
間違ったデータ管理のため、ミュージシャンやレコード会社などの権利を持つ人々に正しくお金が入ってこないケースもあります。
そこでBlokur社はAIのような学習型ソフトウェアを利用して、ブロックチェーンにデータを蓄積し、記載の不一致を取り除き、権利保持者に報酬を支払います。

この作業をそれぞれ別件で進めていると、膨大な時間とコストがかかってしまいますが、イーサリアムを利用すれば複数の作業が同時進行で行われるため合理的です。
実用化すれば実に70%も効率が上がるんだとか。
ユニバーサルミュージックは今回、この管理法を進めるBlokur社に120万ドルほど投資を行うと発表しました。

音楽権利管理会社Blokurとは?

Blokur社の創設者であるフィル・バリー氏はもともとはアーティストでした。
以前は自身のレーベルなども持っており、現在では音楽業界を中心とした実業家として活躍しています。
イーサリアムのスマートコントラクトシステムを取り入れたことでも話題になったUjo Musicも同氏が立ち上げたものです。
こちらもアーティストのために正しい権利管理をしつつ、通常1年以上かかる報酬の支払いをイーサリアムで即座に行うシステムを確率した画期的なサービスです。
トムヨークやウィルアイアムなどの数多くの著名なアーティスト達も、この考えに賛同していてすでに1万人以上のソングライターと活動を共にしています。

▽近年の音楽業界の流れについて
ミュージシャンとレコード会社の権利を確保するために、ブロックチェーン技術は最適だと言えるでしょう。
アメリカでも日本と同じくCDでの販売数は年々減少しており、2009年と比べても実に半分以下にまで落ち込んでいます。
もちろんその分ストリーミングや配信サービスの市場は成長していますが違法ダウンロードの問題も甚大です。

youtubeなどを見ていても日本の無断アップロード動画は比較的早く削除されたりしますが、アメリカはそこまで厳格に管理されていないような印象を受けます。
以前アップルミュージックが定額サービスの無料トライアル期間は、ミュージシャンに報酬を払わないと言ってテイラースウィフトが激怒した事件もありましたね。
この方法が世界的に広まれば、コストカットとミュージシャンの権利管理などの複雑な問題解決の糸口が見えるかもしれません。

今後は日本でも取り入れられる?

日本でも年々音楽市場は縮小ぎみで、今後もそれは続いていくとされいます。
国内の音楽業界にはまだブロックチェーン技術を導入しているというニュースはありませんし、アメリカと違ってアーティスト自体がビッグプロジェクトを進めるスタイルもまだ一般的ではありません。
有料音楽配信サービスのAWAを主宰しているサイバーエージェントが仮想通貨事業に参入したことで何か新しい動きがあるのでしょうか?
華やかなニュースを期待したいところですね。

英語/美容/ダイエット/健康/映画/音楽がメイン。ライター等を勉強中。

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