世界に23億人いるゲーマーがアイテムやコンテンツを簡単に取引できるプラットフォームが誕生?

世界に23億人いるゲーマーがアイテムやコンテンツを簡単に取引できるプラッ トフォームが誕生?

私は、ゲームというものを大人になってからほとんどやったことがない。

小学生の時に、ドラゴンクエストIIIをファミリーコンピューターでやっていた世代であり、中学生になってからゲームというものに触れておらず、スマホゲームなどにも接することなく現在に至っている。
ただ、仮想通貨評論家の仕事をしていると、ゲーム関連の記事を作成する依頼が結構来る。
ゲーム産業とブロックチェーン技術の相性が良いのか、ゲーム業界がこれまでイノベーションを怠っていたのかは不明だが、スマート・コントラクトのプラットフォームを使って、新しい仕組みをゲーマーに提供しようとする企業が多い。
仮想通貨評論家になって知ったことだが、世界には毎日ゲームをする人が22億人いるらしい。
どうやって数えたかは不明だが、世界にはおよそ70億人がいるから、3人に1人程度は毎日何らかのゲームをやっていることになる。
今回紹介するブロックチェーン企業もゲーム関連のビジネスを行っており、異なるゲームのアイテムやゲームコンテンツを自由に取引できるプラットフォームを提供しようとしている。
その会社の名は、「DMarket」である。

ドラゴンクエストとファイナルファンタジーの武器を交換するイメージ?

小学生だった30年近く前の記憶をたどると、ドラゴンクエストでは新しい街に行ったり、モンスターたちとの戦闘を繰り返す中で、さまざまな武器を手に入れていった気がする。
「鋼の剣(はがねのつるぎ)」などが街の武器屋に売っており、それを購入して戦士という職業の人に持たせると攻撃力が大幅にアップした覚えがある。
私が小学生の時、ドラゴンクエストと人気を二分していたのが、ファイナルファンタジーである。
しかしながら、私はファイナルファンタジーをやったことがなく、どのような武器があるのか不明である。
DMarketが提供しようとしているのは、ドラゴンクエストをやっている人とファイナルファンタジーをやっている人が、お互い要らなくなった武器を交換するようなプラットフォームだろう。
私が小学生だった30年前は無理だったことでも、インターネットとブロックチェーン技術の登場によって、ゲームのアイテムやコンテンツをグローバルに交換することができるようになったのである。

4,000人のプロゲーマーが増えるインフラストラクチャーを提供?

DMarketによると、プロのゲーマーとして生計を立てているのは、世界中でおよそ4,000人しかいないということである。
これが多いか少ないかは別として、YouTubeなどにゲーム実況などを投稿して収益を上げている人が増えており、今後もプロゲーマーの数は増加する傾向にあるのだろう。
私がフランスに留学していた時、滞在していた寮の近くの部屋に元ゲーム・クリエイターの韓国人留学生がいた。
彼もオンラインゲーム・ビジネスに携わっていたのだが、韓国はプロゲーマーの数が結構多いらしく、テレビ番組でプロゲーマー同士の試合を中継することがあるくらい人気の職業だそうだ。
日本の場合、賞金をかけたゲーム大会の開催が規制や条例によって難しいため、プロゲーマーたちはYouTubeなどの動画投稿サイトでゲーム実況を流したり、ゲーム雑誌への執筆を行うなどの仕事で生計を立てていることが多いらしく、プロゲーマーを育てる環境としてはあまり良くないらしい。
アメリカでは、2013年にオンラインゲームの大会がプロスポーツとして連邦政府に認定され、外国人ゲーマーにアスリート・ビザを発行することを移民局が発表している。
アメリカでは様々な賞金ゲーム大会が開催されており、軍事ゲームの大会にはアメリカ軍のスカウトもやってくるそうだ。
軍事ゲームで最後まで勝ち残る人は、本職の軍人以上の忍耐力があるらしく、本当の戦場でも役に立つとアメリカ軍は考えているようだ。
素人考えだと、プロの軍事ゲーマーはひ弱なイメージがあるが、その集中力は屈強な軍人をも凌駕すると分析されている。
DMarketは、世界中にいるゲーマーたちをブロックチェーンでつなぐとしている。
2017年8月時点で、ゲームアイテムを交換しているゲーマーは世界中でたった6パーセントしかおらず、94パーセントのゲーマーたちは、グローバルなアイテム取引に入ることができていないとDMarketはウェブサイト上で説明している。

11兆円産業をさらに30パーセント成長させる?

DMarketによると、ゲーム産業が稼ぎ出した収益は、2016年に1,000億米ドル(約11兆円)に到達していると述べている。
また、東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年までに、ゲーム業界の収益規模は300億米ドル(3兆3,000億円)増加すると予想しており、今後3年間で市場規模が30パーセント近く拡大する見込みである。
11兆円の産業と言うとピンとこないかもしれないが、2016年の日本全国の総菜の市場規模が10兆円弱である(一般社団法人日本総菜協会、2017年5月16日プレスリリース)。
世界のゲーム売り上げが、デパ地下やスーパーなどに並んでいる総菜の販売額よりも大きいわけだから、なかなかすごいことである。

仮想通貨の取引で新しく1,100億円の市場を創出?

DMarketの最高経営責任者(CEO)で創業者でもあるVolodymyr Panchenko氏は、仮想通貨経由のゲームアイテムやコンテンツの取引によって、新しく10億米ドル(約1,100億円)規模の市場を創出することができると述べている。
23億人のゲーム人口のうち、およそ20億人(22億人×94パーセント)がゲームアイテムやコンテンツの交換が出来なかった状況から、ワン・クリックでグローバルに取引ができる環境が整備されるとPanchenko氏は話している。
DMarketは2017年8月17日から8月21日までの間で、第1段階のICO(仮想通貨による資金調達)を完了しており、およそ1,100万米ドル(約12億円)の資金調達に成功したとウェブサイト上で述べている。
2017年9月から11月にかけて、ブランドを世界規模で周知させるため、10以上のブロックチェーン、フィンテック、ゲーム関連のカンファレンスに、DMarketのスタッフが参加する予定であるとしている。
また、2017年10月には、DMarketのゲームアイテム、コンテンツ取引のプラットフォームであるマーケット・プレイスの第1段階をリリースするとしている。
2017年12月から、仮想通貨取引所でDMarketのトークンを他の仮想通貨と交換可能にするとも述べている。

グローバルにゲームアイテムやコンテンツを交換したいと考えているゲーマーは、DMarketのトークンを通じて取引を行うことが可能になる。
ブロックチェーン技術とスマート・コントラクト・プラットフォームを活用することによって、従来のような非効率な交換手続きや仲介者を排除することが可能で、DMarketの利用者は手数料の支払いを最小化できるとしている。
DMarketのウェブサイトを見ていて好感が持てたのは、2018年2月にプラットフォームの安全性に関する監査を行うと述べている点だ。
ソフトウェアがきちんと機能し、発生しうる事故などを確認するための分析を実施するとしており、DMarketは、チェック機能の重要性についてもきちんと考えているようだ。

コインマン

日本初の仮想通貨評論家「コインマン」として活動する元外資系金融マン。債券ブローカーとしてニューヨークで勤務し、東京では当局対応として金融庁と対峙したリアル半沢直樹。
毎朝4時に起床し、仮想通貨ニュースを執筆する日々を過ごしている。フランスに留学していた親仏家であり、ヨガインストラクターを目指していたヨガマニアでもある。

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