ビットコインとSegwit2Xの分裂はメール一本でキャンセルが決定!

この記事は、11月13日に執筆されました。
この時点では、ビットコイン・ダイヤモンドの分裂は確定しておりませんでしたので11月28日にタイトルを変更させていただきました。

分裂に疲れた仮想通貨業界とコインマン

11月5日~11月11日はいろいろな意味で忙しい週だった。11月中旬に予定されていたビットコインとSegwit2X(セグウィット・ツー・エックス)の分裂がキャンセルされたのだ。

私(コインマン)の記事を読んでいる方はご存知だと思うが、ビットコインは8月にビットコインキャッシュ、10月にビットコインゴールドと分裂し、11月中旬にSegwit2Xと分かれることによって、3回目の分裂になる予定だった。

しかしながら、先週あるビットコイン関係者がメールを配信し、「Segwit2Xとの分裂はキャンセルしましたー」と通知して、私を含めて多くの仮想通貨業界関係者は拍子抜けしたのである。

11月10日に取引先からの招待で、私は初めて仮想通貨イベントに参加したのだが、そこでは海外のICO企業が日本の投資家を取り込もうと必死になって説明を行っていた。

先週からICOを開始したあるヨーロッパの企業は、当初予定していた前提よりもビットコイン価格が今月に入って急騰したため、ICOで新たに発行される仮想通貨をビットコインで購入する際の比率を調整するなどしていた。

しかしながら、今週に入るとビットコインは6,000米ドルを割り込んでおり、価格の乱高下によって、仮想通貨業界はてんやわんやの状態である。

8月のビットコインキャッシュ誕生は比較的スムーズだったが、10月のビットコインゴールドは仮想通貨取引所によって対応が変わるなど、ビットコインの分裂に嫌気がさしているムードが仮想通貨業界に流れ出していた。

今回キャンセルされたビットコインとSegwit2Xの分裂は、「ビットコイン関係者の同意が取れなかった」ことに表向きはなっているが、真相は闇の中である。

多くの仮想通貨業界関係者と同じく、仮想通貨評論家である私コインマンもビットコインの分裂に疲れ気味だった。

ビットコインとSegwit2Xの分裂が回避されたことによって、少し状況が落ち着くかと思いきや、そこは「何が起こるか分からない仮想通貨業界」である。

2度あっても3度目はないのがビットコイン

11月に入ってビットコイン価格が7,000米ドルを突破し、史上最高値を更新していた背景には、ビットコイン保有者に対して「無条件でSegwit2Xが付与されるのではないか」という期待感があったからだと言われている。

7月より前にビットコインを保有していた人の場合、8月にビットコインキャッシュとの分裂があったため、自動的にビットコインキャッシュが付与されることになった。

今回予定されていたビットコインとSegwit2Xの分裂によって、ビットコイン保有者はビットコインキャッシュ誕生時のような「夢よもう一度」という願いを込めて、ビットコイン買いに走ったのだろう。

「2度あることは3度ある」というが、ビットコインには当てはまらなかったようで、2度分裂を経験したビットコインは、3度目になるSegwit2Xとの分裂をキャンセルしたのである。

ビットコインキャッシュが急騰

先週、ビットコインの分裂回避報道が流れた後、ビットコイン価格が下落し始めて、複数のアルトコイン(ビットコイン以外の仮想通貨)価格が上昇し始めた。

11月10日から11月12日にかけて、4倍近く急騰したのがビットコインキャッシュである。

11月10日に600米ドル台だったビットコインキャッシュは、11月12日に一時2,400米ドル台をつけたのである。

この急騰によって、ビットコインキャッシュの時価総額は一時300億米ドルを突破し、イーサリアムを超えて仮想通貨業界第2位に躍進したのだ。

この記事を執筆している11月13日午後の時点で、ビットコインキャッシュの価格は1,100米ドル台になっており、多少落ち着きを取り戻している。

また、実力の差に多くの投資家が気づいたのか、現在はイーサリアムが時価総額2位の座を奪還しており、ビットコインキャッシュは束の間のナンバー2の地位を味わったことになる。

イーサリアム創業者がビットコインキャッシュを祝福

一時的ではあったが、ビットコインキャッシュの時価総額がイーサリアムのそれを上回った際、イーサリアムの創業者であるVitalik Buterin氏がビットコインキャッシュを祝福したことが仮想通貨業界で話題になっている。

Buterin氏はツイッターで、「おめでとう、ビットコインキャッシュ。心から祝福するよ」とつぶやき、余裕なのか皮肉なのか定かではないが、現時点で1,500回もリツイートされている。

ビットコインは仮想通貨業界の問題児

分裂を繰り返しているビットコインは、仮想通貨としてさまざまな問題を抱えており、関係者の利害が対立すると、収集がつかなくなって分裂というパターンに陥りやすくなっている。

現時点でビットコインの決済時間は10分以上かかっており、数秒で送金処理が完了するアルトコインがある中で、ビットコインの遅さは際立っているのである。

草コインと呼ばれるマイナーコインを専門に取り扱っている取引所では、ビットコイン経由でしか売買ができないなど、ビットコイン取引の急拡大によって決済時間が長くなっているのだが、これは結構大きな問題なのだ。

8月にビットコインから分裂したビットコインキャッシュは、ビットコインの8倍の処理能力を持つアルトコインとして誕生した。

ビットコインキャッシュに対して仮想通貨取引所などの関係者が協力的だったのは、ビットコインが抱える処理能力の問題をビットコインキャッシュが解決してくれるという期待があったからとも言われている。

一方、10月にビットコインから分裂したビットコインゴールドの場合、「ビットコインよりもマイニングがしやすい」というキャッチフレーズで登場したのだが、分裂を主導したのが香港のマイニング業者だったこともあり、いろいろと利害が錯綜していたようだ。

今回分裂がキャンセルになったSegwit2Xの場合、ビットコインの2倍の処理能力を持つアルトコインとして期待されていたのだが、結局誕生しなかったため、処理能力の高いビットコインキャッシュに買いが入ったと海外の仮想通貨ニュースなどは報じている。

日本と韓国が仮想通貨の主戦場

今回のビットコインキャッシュ急騰について、韓国の仮想通貨取引所で大きな取引ボリュームがあったと報告されている。

今年に入り、韓国はアルトコイン売買において世界有数の取引量を誇っており、仮想通貨業界関係者は、韓国の取引所に注目している。

9月に韓国政府が国内でのICOを禁止し、仮想通貨取引所での信用取引(いわゆるレバレッジ取引)を禁じるなど、一時的な混乱はあったが、今回のビットコインキャッシュ急騰の主戦場になるなど、韓国は存在感を見せ始めている。

また、日本も世界有数のビットコイン取引量を誇っており、海外のICO企業の経営者たちが大勢来日して、日本の投資家の取り込みに躍起になっている。

11月10日に私が参加した仮想通貨イベントでも、「仮想通貨評論家コインマン」として自己紹介をすると、海外のいろいろなICO企業社長からコメントを求められた。

今年から来年にかけて、日本と韓国が仮想通貨の主戦場になる雰囲気が出てきている。

コインマン

日本初の仮想通貨評論家「コインマン」として活動する元外資系金融マン。債券ブローカーとしてニューヨークで勤務し、東京では当局対応として金融庁と対峙したリアル半沢直樹。
毎朝4時に起床し、仮想通貨ニュースを執筆する日々を過ごしている。フランスに留学していた親仏家であり、ヨガインストラクターを目指していたヨガマニアでもある。

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