検索エンジンの独占状態をブロックチェーンが変える?

検索エンジンの独占状態をブロックチェーンが変える?

最近は行きたいレストランや調べ物などがあったりすると、スマートフォンにキーワードを伝えるだけで必要な情報を入手できるようになっている。

指を使ってスマートフォンに入力する必要すらなく、世界中の検索エンジン市場の80パーセント近くを一つの巨大企業が支配していると言われている(どこかは大体お分かりだろう)。
そんな検索エンジンの独占状態をブロックチェーンで変えようとしているのが、今回紹介する「Presearch」である。

独占が世の中をつまらなくしている?

検索エンジン市場の大部分を1つの会社が独占していることにより、何兆円という個人消費や企業支出が影響を受けているとPresearchは力説している。
そんな中、インターネット上でのゲートキーパーとしての役割を果たす検索エンジン業者が他にも必要であるという問題意識に基づいて、Presearchは設立された。
Presearchがターゲットにしているのはインターネット関連企業で働き、検索エンジンを頻繁に利用する「ウェブ・ワーカー」だ。

とにかく「あの会社」が悪い?

Presearchのウェブサイトを見てみると、「とにかくあの検索エンジン独占会社が悪いのだ」ということをしきりに強調している。
私たちがキーワードを検索エンジンに入力した際、上から順番にどの企業や媒体がウェブに登場するかは「あの会社」が決めているとされており、この仕組みは健全ではないとPresearchは考えているのだ。
つまり、「あの会社」は現代版の独占ウェブ広告代理店であり、資本主義の象徴とも言えるマーケティングや広告の分野が、1つの企業に支配されている状態を打開したいという強い想いがPresearchの設立には垣間見える。

あの会社とは違う?

Presearchはカナダのオンタリオ州に本拠地を置いており、中央管理者がいないニュートラルな形で検索エンジンを提供している。
Presearchのシステムはオープンで、透明性があり、適切な管理を行っていることを強調している。
あたかも、「あの会社」が閉鎖的で、不透明で、不適切な管理を行っていると言いたげだ(あくまでPresearchの言い分である)。
Presearchのビジネスとしては、インターネット関連企業で働くウェブ・ワーカーたちに自分たちのプラットフォームを使ってもらい、検索エンジンとして拡大させ、「あの会社」とは違うコミュニティを形成し、利用者を増やしていくというものである。
Presearchは、「あの会社」のように検索の仕組みを分かりにくく管理するのではなく、ブロックチェーン技術を駆使して、コミュニティ中心のフェアな検索エンジンを目指している。

報酬はPresearchトークン

なるほど、Presearchの言い分は理解できた。
しかしである。
圧倒的な支配力と、便利すぎる検索エンジンを持つ「あの会社」とPresearchはどのように戦っていくつもりなのであろうか。
Presearchの戦略は、非常に分かりやすい。
Presearchを浸透させてくれるウェブ・ワーカーで、影響力があるコミュニティ・メンバーに対して、Presearchが発行するトークン(仮想通貨)を配分するのである。
Presearchが有名になれば発行するトークンの価格が上昇し、それを保有するコミュニティ・メンバーの資産価値も上がる仕組みである。
このやり方は、ベンチャー企業などにおけるストック・オプションのようなもので、Presearchが使われれば使われるほど、紹介しているコミュニティ・メンバーもリッチになるというわけだ。
検索エンジンに詳しい専門家の中には、「インターネット・マーケティングと検索エンジンの分野では、あの会社が強すぎて、Presearchがどれだけ頑張っても難しい点がある」と述べる者もいる。
しかしながら、Presearchの言う「ウェブ・ワーカー」の中には、「あの会社」に対して色々と思うところがある人もいるようで、新しいチャレンジとしてPresearchに期待する声があることも事実である。

Presearchは、ICO(仮想通貨による資金調達)を開始しており、ウェブサイトからの登録が可能になっている。
メールアドレスと名前を入力するだけで、Presearchのニュースを受け取ることができるようになっており、「あの会社」を苦々しく思っているウェブ・ワーカーの方は、一度Presearchを試してみてはいかがだろう。
日本の場合は、検索エンジン大手が複数存在しているが、欧米では「あの会社」が圧倒的な地位を占めている。
ヨーロッパでは「あの会社」に対して、独占状態を封じるような動きが規制当局から出てきており、ブロックチェーンを利用した検索エンジンであるPresearchの挑戦に注目が集まっている。

コインマン

日本初の仮想通貨評論家「コインマン」として活動する元外資系金融マン。債券ブローカーとしてニューヨークで勤務し、東京では当局対応として金融庁と対峙したリアル半沢直樹。
毎朝4時に起床し、仮想通貨ニュースを執筆する日々を過ごしている。フランスに留学していた親仏家であり、ヨガインストラクターを目指していたヨガマニアでもある。

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