チリのエネルギー管理にイーサリアムが採用


南米にある細長い国…といえばイメージしやすいでしょうか。チリではエネルギーの管理にイーサリアムのブロックチェーン技術を導入するそうです。この記事では、ブロックチェーンでどうエネルギー管理をするか。をメインに解説いたします。

▽ブロックチェーン技術は最適な存在

4月5日チリの国家エネルギー委員会(CNE)は、チリ国内のエネルギーのデータを管理する目的でブロックチェーン導入を開始したと発表しました。今回導入されたのはイーサリアムのブロックチェーンを用いたプロトタイプで、委員会は「ラテンアメリカでブロックチェーンのパイオニアになる。」とやる気十分のコメントをしています。

従来のように一ヶ所でサーバー管理するシステムでは、ハッキングなどの攻撃に弱く、中央集権のため透明性も低いのが特徴でした。

ブロックチェーンのように、同じデータを分散して管理する方法では1つのデータがだめになっても他のデータが生きているのでトラブルに強いのがメリットです。さらに改ざんができない仕組みなので、履歴や内部の透明性が高くユーザーからの信用も得やすいです。

CNEの事務局長を務めるロメロ氏は「燃料価格・平均市場価格などの情報の証明ができ、グリーンエネルギーに関する法律順守にも活用できる」と語っています。

チリで今後利用される「オープンエネルギー・データベース」はサーバーが数十万に分かれており、利用者はいつでもリアルタイム情報を閲覧することができます。

誤入力やあやまった手続きを防ぐため、オープンエネルギー・データベースの情報はCNE職員が確認してからイーサリアムのブロックチェーンに移されます。

効率だけでいうと、取引されてすぐブロックチェーンに書き込まれる方が早いですが政府関係の団体ということもあり情報管理が丁寧なんですね。

▽チリのエネルギー事情

日本にいるとあまり知る機会がありませんが、チリは太陽光発電が盛んな国なんです。
もちろん環境保護のために再生可能エネルギーを推進していることも大きいですが、チリは日本と同様に燃料資源に恵まれているとは言えない状況です。

石油や原油などの化石燃料の大半は輸入に頼っており、主な電力エネルギーは石炭火力41%-水力26%-天然ガス15%(2013年)です。このように水力発電も行われているのですが、チリ北部は砂漠であることと、南部の水源は環境保護の観点から今以上の開発は困難です。

安定した電力を供給するために一時は原子力発電の導入も考えられたそうですが、福島の原発事故でたち消えてしまったそうです。とはいえ、技術やシステムが進んでいないかというとそんなことは全くありません。

1982年には世界で初めて電力が自由化されました。
また、日当たりのいい砂漠地帯の特性を生かし太陽光発電を進めた結果、再生可能エネルギーの方が発電コストが安くなりました。

チリ政府では2050年までに7割の電力を太陽光発電でまかなうことを目標にしています。

▽このニュースを受けて

今回チリ国家エネルギー委員会が導入したシステムは、ブロックチェーンの特性を生かしてデータの透明性を上げる目的です。

より発展的なビジョンとしては、ユーザーの信頼を獲得して投資額を増やすこと、国内外からの投資を増やして電力市場を活性化させることなどがあります。

以前エストニアで行われたICOでも政府公認の電力会社が、電力をトークン化して取引するといったものがありました。データ管理インフラを整備することや、資金投入が目的であればチリでも同様の動きがあるかもしれませんね。

日本でも2016年に電力自由化され、再生可能エネルギーに関する法律や規制も整備されてきました。チリのシステムから学べることは多いにありそうですね。

英語/美容/ダイエット/健康/映画/音楽がメイン。ライター等を勉強中。

linea

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