【conpay】利用者も店舗も手数料を払わなくてよい完全無料の仮想通貨決済システムが遂に誕生?

クレジットカードは不便な決済方法?

私は2016年10月にハワイに行ったのだが、滞在中、米ドルの現金をほとんど使わなかった。

ハワイのバスは現金しか受け付けてくれないため、そこではクレジットカードを使うことができなかったが、ワゴンで営業していた弁当屋から土産物屋まで、多くの店舗でクレジットカード決済が可能だった。
しかしながら、クレジットカードの場合、専用端末を通して処理を行うため、決済までに時間がかかることがある。
別の記事でも書いたが、クレジットカード決済には最大で15回のステップがあるらしく、数秒の間に凄まじい量の情報処理が行われていることになる。
また、海外でクレジットカードを使うと事務手数料が発生し、利用者は平均1.6パーセント程度のコストを負担しなければならない。
また、店舗側は5パーセント前後のクレジットカード利用料をクレジットカード会社に支払わなければならず、さまざまな意味でコストがかかる決済システムなのだ。
一方、銀行や外貨両替所などで日本円を外貨に交換すると、信じられない額の手数料が発生する。
最近は海外で現金が必要になると、現地のATMに行き、クレジットカードを使ってキャッシングすることがもっともコストパフォーマンスが良いことが知られている。
ただ、海外で現金を持ち歩くことはいろいろな意味でリスクであり、多くの人がクレジットカード決済で支払いを行っている。
そんな状況を打開しようと、ブロックチェーン業界で、クレジットカード決済に代わる支払いシステムを提供しようとする会社が出てきている。
しかしながら、それらの新しい支払いの仕組みを使うためには、利用者か店側が手数料を負担する必要があり、クレジットカードほど普及していない仮想通貨決済は、今後さまざまな課題に直面することが予想されている。
そんな中、利用者と店側が手数料を負担しなくてよい決済システムを提供するブロックチェーン企業が登場した。
その名は、「conpay」である。

「ゼロ手数料」がモットーのシステム

conpayのウェブサイトに入ってみると、「conpayについて(About conpay)」という項目があり、そこで手数料無料のネットワーク構築に関する決意が述べられている。
世界中で仮想通貨を使い、分かりやすくシンプルに支払いできるシステムを築くことで、人類のニーズを満たすことが可能になるとも説明している。
2008年にサトシ・ナカモトが論文の中でビットコイン構想を提唱した際、conpayの目指す世界に似たことが記載されていた。
法定通貨の場合、送金手数料などの費用が高く、海外向けに送金をした場合は受け取りに数日かかるなどの問題点があり、これらを解決することが仮想通貨開発の背景にあったと考えられている。
2009年に実際の運営が開始されたビットコインは、低コスト即時決済が当初は可能だったが、世界規模で取引が拡大したことで送金手数料が上昇し、決済までの時間が長くなった。
このことが、2017年8月のビットコイン分裂の引き金になったと言われている。
日本でもビットコインで支払い可能な家電量販店などが登場しているが、それらの店舗は仮想通貨取引所などに一定の手数料を支払っていると思われる。
これらの店舗がconpayを導入することで、仮想通貨決済に必要なコストがなくなることになる。

インターネットにつながっていればインストールは簡単

日本は、主要国の中でクレジットカードを利用できる店舗が少ない国であると考えられている。
大手外食チェーン店などでも現金がなければ支払いできないことがあり、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて改善が期待されるが、小規模のレストランや商店などは今後も現金主義を曲げない可能性がある。
日本にはびこる現金主義の背景には、クレジットカードの高い手数料がある。
元銀行員の私からすると、現金を保管したり、銀行に持って行ったりする際に発生する手間、盗難にあるリスクなどを考えると、クレジットカード決済にした方が良いと思うのだが、「手間がコスト」という概念は理解されにくいようだ。
その点、conpayのシステムは店舗側の負担がゼロですみ、インターネットにつながっていれば簡単にインストールすることができるようになっている。
日本においても、海外からの顧客数増加が見込まれており、その中にはビットコインなどの仮想通貨決済を希望する人も出てくるだろう。
conpayのシステムであれば、クレジットカードのような専用端末は不要であり、高い手数料をクレジットカード会社に支払う必要もない。
現金取引のように保管や持ち運びの手間もなくなるため、店舗側にとってconpayはメリットが多いシステムだろう。
支払いをする利用者側にとっても、手数料がかからないconpayは、使うインセンティブが働きやすいシステムと言える。
海外旅行で外貨両替手数料などを気にする必要がなくなり、カフェやホテル、レストランなどで仮想通貨を使い、conpayで決済することが可能になる。

conpayは仮想通貨コミュニティのため?

conpayのウェブサイトには、「コミュニティのために(For community)」という項目がある。
その中で、「仮想通貨のコミュニティには新しいインフラストラクチャーが必要で、採掘者、投資家、ブロックチェーン起業家、関係者、プログラマー、ICO(仮想通貨による資金調達)参加者など、すべての人たちにconpayはチャンスを提供する」と力説している。
また、「conpayは新しい経済の構築に向けた大きな一歩になる」とも述べており、conpayは仮想通貨コミュニティを発展させるために事業を展開するという強いメッセージを発信している。

東欧から世界へ

conpayは2017年10月にICOを実施する予定であり、ベラルーシ、ロシア、ウクライナでサービスを開始する予定になっている。
その後、ポーランド、チェコ、ハンガリー、ラトビア、リトアニア、エストニア、ドイツに参入し、アジア、アフリカでも業務を拡大していくことになっている。
最終的には、北米、南米、オーストラリア、オセアニアにも進出し、世界全体で仮想通貨による決済を手数料無料で可能にする予定である。

どうやっても利益を上げるのか?

「決済手数料無料」は店舗側にも利用者側にもありがたいのだが、「conpayはどうやって利益を上げるのか?」という疑問が残る。
conpayのウェブサイトには利益の上げ方に関する説明はなかったが、conpayの発行するトークンであるCOPの上昇でキャピタル・ゲインを狙っているものと予想される。
conpayのウェブサイトには、conpayのサービスを説明する動画が掲載されている。
その中で、仲介者を排除した無料の決済システムであるconpayを導入することのメリットを強調している。
仮想通貨が信頼されていない背景には、利用できる場所が少ないという問題意識をconpayは持っているようだ。
クレジットカードが世界中で利用され始めた時のように、conpayが仮想通貨決済のインフラストラクチャーとして定着するかどうか今度も注目したい。

コインマン

日本初の仮想通貨評論家「コインマン」として活動する元外資系金融マン。債券ブローカーとしてニューヨークで勤務し、東京では当局対応として金融庁と対峙したリアル半沢直樹。
毎朝4時に起床し、仮想通貨ニュースを執筆する日々を過ごしている。フランスに留学していた親仏家であり、ヨガインストラクターを目指していたヨガマニアでもある。

linea

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする