クラウドソーシングはブロックチェーンでもっと効率的になる?

クラウドソーシングはブロックチェーンでもっと効率的になる?

最近は、フリーランスで働く人が増えており、組織や企業に属することなく自分の裁量で動き、自由度の高い生き方として注目を集めている。

しかしながら、会社員とは違って収入が不安定で、社会保障なども未整備であるため、厳しい現実の中で働いているフリーランスが多いのが実情である。
フリーランスの場合、自分で営業を行って仕事を見つけ、良い商品やサービスを提供し、リピーターを増やしていくことが必要になってくる。
現在は、クラウドソーシングと呼ばれるサイトを経由して、仕事を見つけやすくなっており、以前のような飛び込み営業をする必要がなくなっている。
クラウドソーシングの発達もあって、フリーランスをする人が増えているわけだが、システム利用料金が結構高いという問題がある。
クラウドソーシング業者や受注金額にもよるのだが、報酬に対して20パーセント近いシステム利用料金が必要になるケースが多く、ただでさえ不安定なフリーランスにとっては、江戸時代の年貢(?)と同じくらい重い負担感を感じるのである。
クラウドソーシング業者は、決済機能を代行しており、利用者間で問題が発生した場合には仲裁に入るなどの業務があるため、ある程度のコストが発生するのは仕方がないのだが、それでも「高い」と感じているフリーランスが大半だろう。
そんな中、ブロックチェーン技術を用いて、仕事のやり取りを仲介する業者が現れた。
その名は、「Indorse」である。

仕事を発注する前に能力を確認できる?

「Indorse」という英単語は耳慣れないと思うが、「Endorse」と同じ意味である。
私は金融機関で働いていたので、Endorseと言うと手形や小切手の「裏書」をイメージしてしまう。
Indorseが提供しているサービスも、「裏書」に近いイメージのようで、仕事をしたい人が自分の能力や過去の仕事をIndorseのプラットフォームで提示し、依頼主はそれを確認して、仕事を発注する仕組みになるようだ。
フリーランスにとっての「テストライティング」や「テストプログラミング」のようなものを、Indorseのプラットフォーム上で提示するようなイメージで、これはこれで大変効率的なやり方のように感じる。

仮想通貨はクラウドソーシング向き?

既存のクラウドソーシングでは法定通貨が報酬として支払われるため、当然のことながら銀行口座が必要になる。
そのため、クラウドソーシング業者から報酬を受けることができるのは銀行が営業している平日だけになり、受け取るための手数料も発生する。
決済の時間が限られていて、高い手数料が必要になる現状のクラウドソーシングの仕組みは、イノベーションの余地があると考えられる。
そう言えば、2008年にサトシ・ナカモトという謎の人物によって、ビットコインの構想が論文で発表された時も、法定通貨は決済に時間がかかり、手数料が高いという問題意識からブロックチェーン技術が開発されたと言われている。
Indorseを利用することで、瞬時に決済がなされ、手数料も安くなることから、現状クラウドソーシングで働いている人たちも、ブロックチェーン技術の恩恵を受けられる可能性が出てきたわけである。

仕事の報酬は仮想通貨で?

2017年8月時点で、IndorseはICO(仮想通貨による資金調達)を行っており、主要仮想通貨であるイーサリアムで購入が可能になっている。
Indorseのプラットフォームで仕事をすれば、Indorse Awardsと呼ばれるポイントを受け取ることができるようになる。
IndorseAwardsは、Indorseが発行する仮想通貨ISDトークンと交換することができる。
ISDトークンは、取引所で他の仮想通貨と換えられる仕組みである。
仮想通貨の決済は瞬時に行われ、安いコストで送金、着金が可能であるため、既存のクラウドソーシングが抱えている課題を解決できる可能性がある。
Indorseのウェブサイトを見てみると、英語、中国語、韓国語の3カ国語対応になっており、2017年8月時点では、残念ながら日本語対応がなされていない。

既存のクラウドソーシングが広く利用されている理由の一つに、エスクロー口座がある。
クラウドソーシングで仕事をする場合、依頼主がどのような人、企業であるか詳細は分からないことが多く、商品やサービスを納品した後に入金が正しくなされないリスクが存在する。
そのため、仕事内容について同意がなされれば、依頼主はエスクロー口座と呼ばれる当事者が関与できない口座に報酬額を送金する。
仕事を請け負う人は、エスクロー口座への入金がなされた時点で作業を開始し、商品、サービスを納品することになる。
依頼主が納品された商品、サービスを確認し、問題がなければ手続きが完了して、エスクロー口座にある報酬額が請負人の口座に移転する仕組みである。
Indorseがエスクローの仕組みを使うのかどうかについて、ウェブサイト上に記載はないが、この点についてはブロックチェーン技術で解決されるということなのだろう。
Indorseには、ぜひ日本でも業務を行ってもらいたいものだ。

コインマン

日本初の仮想通貨評論家「コインマン」として活動する元外資系金融マン。債券ブローカーとしてニューヨークで勤務し、東京では当局対応として金融庁と対峙したリアル半沢直樹。
毎朝4時に起床し、仮想通貨ニュースを執筆する日々を過ごしている。フランスに留学していた親仏家であり、ヨガインストラクターを目指していたヨガマニアでもある。

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