【Revain】インチキだらけの顧客レビューを見極めるブロックチェーン企業が登場?

【Revain】インチキだらけの顧客レビューを見極めるブロックチェーン企業が登場?

オンライン・ショッピング時代の顧客レビューはインチキだらけ?

マーケティングの世界では、購買行動モデルに関する研究が行われており、一番有名なものとしてAIDMA(アイドマ)理論がある。

AIDMA理論は、「Attention(注目)」、「Interest(興味)」、「Desire(欲求)」、「Memory(記憶)」、「Action(購買)」の頭文字を取ったもので、自動販売機でコカ・コーラを購入するケースが良く使われる。
まず、コカ・コーラはテレビ・コマーシャルや街頭広告などで、顧客から「注目」と「興味」を集めておく。
夏の暑い日などであれば、「冷たいものを飲みたい」という「欲求」を持つ人が多く、コカ・コーラのドリンクが販売されている自動販売機の前で、コマーシャルなどで目にしたことがある商品の「記憶」が呼び起こされ、「購買」に至るというプロセスがAIDMA理論の典型例だ。
最近では、インターネット経由で買い物をする人が多くなっているため、AIDMA理論の代わりにAISAS(アイサス)理論を用いるケースが増えている。
AISAS理論のうち、最初の二文字は「注目」と「興味」であり、四文字目は「購買」で、AIDMA理論の五文字目と同じだが、その他の二つが違っている。
AISAS理論の三文字目は「Search(検索)」であり、五文字目は「Share(共有)」を意味している。
AmazonやYahooショッピングなどで買い物をする人が増えており、実際に「購買」をする前に顧客レビューで「検索」をするケースが多くなっている。
商品やサービスを提供する店側も、顧客が「検索」することを熟知しており、「購買」後の「共有」にあたるレビューを行った人にポイントを加算したり、クーポンを付与するなどしている。
良い商品を提供し、顧客にとって快適なサービスを提供する店舗はレビューの結果が良くなり、それを「検索」した潜在顧客が「購買」してくれるというプロセスがAISAS理論なのだ。
しかしながら、AISAS理論のポイントである「共有」の内容が、すべて本当のことであるという確証はどこにも存在しない。
実際には購入していない顧客がレビューをしていることがあり、競争相手がネガティブな情報を「共有」する可能性もある。
インターネット上の顧客レビューの状況を「インチキだらけ」と批判し、状況を改善すべく立ち上がったブロックチェーン企業がある。
その名は、「Revain.org」である。

60パーセントの顧客レビューはデタラメ?

今回紹介するブロックチェーン企業であるRevain.orgの社名にある「revain」という単語は英語に存在していないため、造語であると考えられる。
似た単語として「levain」があるが、これはフランス語であり、パンの一種である。
Revain.orgはウェブサイト上で自社の宣伝動画を掲載しており、その中で「20パーセントから60パーセントの顧客レビューはデタラメだ」と強調している。
「20パーセントから60パーセントはかなり開きがあるな」と動画を観ながら思ったが、この類のデータにある程度の幅があるのは致し方ないのだろう。
Revain.orgはまた、「1つの良いレビューは4人の顧客を集めるが、1つの悪いレビューは11人の顧客を離れさせる」とも述べている。
実際にオンライン店舗を構えている人にとって、Revain.orgの宣伝動画は参考になる情報が多く、マーケティングの勉強にもなる。
現状のオンライン顧客レビューの状況を「インチキだらけ」と酷評するRevain.orgは、他人が変更したり消去したりできない顧客レビューのプラットフォームを開発したという。
また、Revain.orgのプラットフォームでは1日5回以上のレビューができないようになっているため、「インチキレビュー」を行う人や企業を排除できるとしている。
レビューした人にトークンが付与される仕組みRevain.orgのプラットフォームでレビューを行えば、Revain.orgが発行する仮想通貨であるRVNトークンが付与される仕組みになっている。
Revain.orgの宣伝動画の説明によると、投稿されたレビューは二段階で検証が行われるようだ。
最初の検証は人工知能で行われ、次のステップはマニュアルで検証するとしている。
マニュアル検証がどのように行われるのか不明で、ブロックチェーン企業なのに人間の作業が入ることに若干の違和感を感じるのは私だけではないだろう。
しかしながら、二段階のプロセスを行うことで、インチキレビューの排除を確実にしている。
Revain.orgのプラットフォームで、否定的なレビューを投稿する場合、具体的な内容を書き込まなければならないことになっている。
例として、コーヒーメーカーを購入した人のレビューが動画上に掲載されている。
「特に乱暴な扱いをしていないにもかかわらず、数日のうちに3回不具合が起きている」という顧客レビューに対して、店側は「新しいコーヒーメーカーと交換させて頂きます」と応じている。
顧客レビューの内容と店側の対応に関する情報は、Revain.orgのブロックチェーン・プラットフォームで登録され、第三者が修正したり削除したりできなくなっている。

ICO企業を公正に評価する仕組みが必要?

Revain.orgはウェブサイト上で、2017年上半期にICO(仮想通貨による資金調達)を行った企業は、合計で13億米ドル(約1,430億円)の収益を計上しており、2017年下半期には300以上の企業がICOを実施する予定であると述べている。
Revain.orgは、「ICO実施企業に対して、公正なレビューを行う仕組みとルールが必要である」とも述べており、各企業が発行する仮想通貨の価値を適切に評価するためにも、新たな制度設計が求められていると力説している。
これだけICOを行う企業が増えてくると、どこに出資をすればよいか分からない投資家が出てきてしまう。
株式公開であるIPO(Initial Public Offering)であれば、証券取引所の事前審査があり、問題企業はIPOを実施できない仕組みが構築されている。
一方で、規制が整備されていないICOの場合、詐欺コインを発行している企業や内部管理体制に不備がある会社であっても、仮想通貨を発行して資金調達することが可能になっている。
そのため、出資後に問題に気づいた投資家は、泣き寝入りしなければならないリスクがある。
Revain.orgは、一般的な商品やサービスのレビュー・プラットフォームとしても利用できそうだが、ICO企業を評価する仕組みとしても、注目を集めている。
Revain.orgは2017年8月時点でICOを実施しており、ブロックチェーン技術を用いた公正なレビュー・プラットフォーム企業として、2017年第4四半期からサービスを開始する予定になっている。
Revain.orgのウェブサイトは、英語、ロシア語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、ベトナム語、中国語、韓国語、日本語に対応している。
多くのICO企業と同じように、日本語は不自然なところがあるのだが、内容を理解する上では十分で、9カ国語に対応している点から、Revain.orgがグローバルな視野を持っていることが確認できる。

コインマン

日本初の仮想通貨評論家「コインマン」として活動する元外資系金融マン。債券ブローカーとしてニューヨークで勤務し、東京では当局対応として金融庁と対峙したリアル半沢直樹。
毎朝4時に起床し、仮想通貨ニュースを執筆する日々を過ごしている。フランスに留学していた親仏家であり、ヨガインストラクターを目指していたヨガマニアでもある。

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