【A-Token】仮想通貨に分散投資できるICOが誕生

投資もビジネスも分散が大切

私は現在、仮想通貨評論コインマンとして活動しているが、以前は外資系金融機関で運用業務にも携わっていた。

金融機関に入って最初に学ぶことはポートフォリオ理論であり、「1つのかごに卵をいっしょに入れてはいけない」という合言葉を散々聞かされて、分散投資の重要性をたたきこまれることになる。

「1つのところに全資産を投入した方が上昇した際に受け取ることができる利益が大きくなり、効率的ではないのか?」と考える人がいるかもしれない。

投資先が上昇すればその通りの結果になるが、下落してしまうと目も当てられない事態に陥る。

理論の上でも、過去の実績でも分散投資をする方がパフォーマンスが向上することが確認されており、長期的に見ると1つの資産に投資を行うことは効率的ではないのである。

金融の世界では分散投資が重要であるが、実はビジネスにおいても分散が大切なのである。

自営業者の方はお分かりになると思うが、1社と取引して50万円を売り上げるよりも、10社とビジネスをして5万円ずつ取引をする方が安全なのである。

1社と大きな取引をしていれば、請求書の処理やいろいろな手続きが少なくて楽ではあるが、ある日突然、取引が打ち切られると50万円の売り上げが一気に吹き飛ぶことになる。

10社と取引していると、窓口が10個あり手間がかかることは事実であるが、1社の仕事がなくなっても、残り9社とはビジネスが継続しているため、45万円(5万円×9)の売り上げは残ることになる。

その後、5万円の取引先を新しく1社見つければ、また合計50万円の売り上げを計上することができる。

投資もビジネスも分散投資が大切であることをお分かり頂けたと思うが、仮想通貨は新しい仕組みということもあって、分散投資がしにくいのが現状だ。

株式や債券、外貨などの場合、既存の金融機関がさまざまな商品を提供しており、投資信託という分散投資手法も用意されているため、顧客はいろいろな選択肢から好みのものを選ぶことが可能になっている。

仮想通貨の場合、仮想通貨取引所で売買することになるが、現状では顧客が投資対象を個別に選ぶ形が主流になっている。

ビットコインならビットコイン、イーサリアムならイーサリアム、リップルならリップルと個別に投資を行うわけであるが、この場合、投資した仮想通貨が下落するとそのまま含み損が発生することになる。

10個の仮想通貨に投資しておけば、1つが下落しても別に上昇しているものが出てくる可能性があり、損失の幅を小さくすることが可能なのだ。

ただ、複数の仮想通貨に投資しようとしても、仮想通貨取引所で取り扱っている仮想通貨の数には限りがあり、一度に分散投資をしようとしても取引所側のプラットフォームが整備されていないのが現状だ。

分散投資が難しい仮想通貨業界において、「誰でも簡単に分散投資ができる」をキャッチフレーズにしたICO企業が登場した。その会社名は、「A-Token LLC.」である。

投資は分かりやすさが一番

金融商品に対する投資であっても、仮想通貨の投資であっても一番重要なのは、「自分がきちんと理解できて、分かりやすいものにお金を投入する」ことである。

私にとって理解でき、分かりやすいものの典型例として、米ドルとユーロという法定通貨がある。私はアメリカ(ニューヨーク)とフランス(パリ)に住んでいたことがあるため、米ドルとユーロを使って生活をしていた。

米ドルとユーロの紙幣や硬貨を実際に財布の中に入れ、買い物をする時などに手に取ってやり取りをしていたため、ニューヨークやパリの水やパンの物価がどれくらいであったかをいまだに覚えている。

私は仮想通貨に加えて、株式、債券、外国為替証拠金取引(FX)、クレジットカード、債務整理、ソーシャルレンディングなど、あらゆる金融関連の記事を書いているため、ポジショントークを避ける目的で投資を行っていない。

そんな私だが、「コインマンなら何に投資する?」と聞かれれば、「米ドルかユーロ」と答えるだろう。

米ドル・ユーロの通貨ペアは、世界の外国為替市場で最大の取引量を誇っており、流動性が極めて高いということもある。ちなみに、取引量2位の通貨ペアは米ドル・日本円である。

ただ、私が米ドルとユーロを投資対象に選ぶ理由は、自分がよく知っており、分かっている通貨であることが一番大きいのだ。

この記事を読まれている方の中でも、「どの仮想通貨に投資をしたらよいのか分からない」とお悩みの方がいると思う。

主要仮想通貨であるビットコインやイーサリアム、リップルなどの場合はインターネットを中心に情報が溢れており、内容を理解することは比較的容易だろう。

新しい仮想通貨の発行であるICOの場合、その会社のウェブサイトに入り、ホワイトペーパーと呼ばれる事業計画書を読み、内容をきちんと理解した上で投資を検討することをおすすめする。

ウェブサイトやホワイトペーパーが分かりにくい場合、そのICO企業の商品やサービスが分かりにくい可能性が高いのだ。

分からないことに投資することは非常に危険であり、事前にきちんと理解しておくことが何よりも重要になる。

買ったら放置しておけばよい?

A-Token LLC.は2017年10月10日から12月15日までICOを実施しており、仮想通貨であるA-Tokenを発行する予定である。

A-Token LLC.はICOで1,860万米ドル(約21億円)を調達する予定で、この資金で複数の仮想通貨に分散投資し、収益を狙う予定になっている。

A-Tokenに一番近い既存の金融商品は、日経平均やトピックスに連動した投資信託だろう。これらの投資信託の場合、日経平均やトピックスが上昇すれば利益が出て、下落すれば損失が発生するという非常に分かりやすい仕組みである。

2017年10月は日経平均が連続して上昇し堅調な株価が話題になったが、仮想通貨業界も2017年は上昇気流に乗っている。

2017年と同じように、2018年も仮想通貨価格が高騰を続けてくれれば、A-Tokenへの投資でかなりのリターンを期待することができるだろう。

ただ、中国政府のICO禁止措置やアメリカの大手金融機関トップの「ビットコインは詐欺」発言などの影響で、2017年9月はビットコイン価格が一時3,000米ドルを割り込み、仮想通貨業界全体の価格が大きく下落した。

2017年9月のような市況環境が2018年以降に続いてしまうと、分散投資をしているといっても、A-Tokenは苦しい局面に置かれることになるだろう。

それでも、1つか2つの仮想通貨に集中して資金を投入している投資家に比べると、A-Tokenの保有者は暴落市況でもダメージを小さくできる可能性が高い。

投資を行う上で重要なことに、分散することと長期的な視野を持つことがある。「買ったら放置しておく」ことがポイントであり、毎日価格を見ていれば下がっている時だってあるだろう(当たり前だ)。

A-Tokenのように分散投資が可能な仕組みであれば、数年間放置するつもりで長期保有しておけば、最終リターンを向上させられる可能性が高くなる。

余裕資産で分散投資を行い、長期的な視野でリターンを考えるということが結果的にもっとも効率的な運用になるというわけだ。

コインマン

日本初の仮想通貨評論家「コインマン」として活動する元外資系金融マン。債券ブローカーとしてニューヨークで勤務し、東京では当局対応として金融庁と対峙したリアル半沢直樹。
毎朝4時に起床し、仮想通貨ニュースを執筆する日々を過ごしている。フランスに留学していた親仏家であり、ヨガインストラクターを目指していたヨガマニアでもある。

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