不動産投資をするならブロックチェーン経由が最適?

不動産投資をするならブロックチェーン経由が最適?

私が金融機関で働いていた時、職場の電話番号に「節税のためにワンルームマンションを購入しませんか?」という電話が頻繁にかかってきていた。

同じような電話が近くの同僚にもあったようで、どのようなルートをたどっているかは不明だが、社内の電話番号が不動産会社に流れているようだった(そうでなければ、電話がかかってくるはずがない)。
私は不動産に興味がなかったため、その場で電話を切っていたが、このような電話が頻繁にあったということは購入している人がいるということなのだろう。
新聞などを見ていても、紙面の下部分に「不動産投資で安定収入を!」という広告が出ていたり、「不動産投資で儲けたおかげで、会社を辞めることができました」という種類の書籍が本屋に積まれていたりする。
個人がマンションやアパートなどに投資を行う場合、不動産会社、金融機関、登記手続きを行う法律家など、さまざまな関係者とのやり取りが発生し、多額の資金を準備しなければならない。
これらの膨大な時間とコストを削減するために登場したのが、ブロックチェーン技術を活用して不動産物件を紹介する会社である「REAL.markets社」である。

REALトークンで不動産投資が可能に

REAL.markets社はシンガポールに本拠地を構えており、社名にある「REAL」は「RealEstate Asset Ledger」の略であり、日本語訳をすると「不動産アセット台帳」という感じになる。
つまり、REAL.markets社は、ブロックチェーン技術を活用して、オンライン上で不動産投資情報を利用者に提供し、投資家や不動産所有者にとって分かりやすい帳簿的な役割を果たすという意味だろう。
REAL.markets社は2017年8月31日からICO(仮想通貨による資金調達)を開始する予定であり、発行する仮想通貨であるREALトークンを購入することで、REAL.markets社が提供する不動産に対して投資を行うことが可能になる。
REAL.markets社はREALトークンを通じて、グローバルな不動産物件への投資を可能にし、資産の流動性を高められるとウェブサイトの中で述べている。

クラウドファンディングの仕組みで少額投資が可能に

REAL.markets社の大きな特徴として、少額からの不動産投資が可能な点がある。
REAL.markets社が今後展開する予定のクラウドファンディング・サイトを通じ、REALトークンの保有者向けに不動産物件情報を提供して、1REALトークンからの投資が可能になる。
従来の不動産投資の場合、3,000万円の物件を購入するためには一定額の頭金が必要で、残りの金額は金融機関などから融資を受けることが一般的だった。
REAL.markets社のプラットフォームを利用することによって、1,000,000REALトークンの価値がある不動産に対して、1REALトークンから投資することができ、投資分に応じてリターンを享受できる仕組みになっている。

REAL.markets社の仕組みはソーシャル・レンディングに似ている?

日本では最近、ソーシャル・レンディングという投資手法が人気になっている。
ソーシャル・レンディング業者が、複数の不動産を担保にした投資ファンドを組成し、投資家はそのファンドに対して数万円の少額から出資することができ、毎月数パーセントのリターンを得られる仕組みである。
ただ、2017年に入って金融当局から行政処分を受けた業者が出てきており、これまでほとんど問題が起こらなかった日本のソーシャル・レンディング業界が揺れている。
REAL.markets社が提供する投資物件に出資を行うと、月次でリターンを受け取ることが可能になる。
この点も、ソーシャル・レンディングの仕組みと似ている。
また、投資物件の資産価値が将来上昇し、利益確定のために売却された場合には、投資家には出資分のREALトークンが戻り、上昇による利益分は主要仮想通貨であるイーサリアムが還元されるとREAL.markets社のウェブサイトで説明されている。

月次の監査を実施予定

ここまで読むと良いことづくめのように感じるREAL.markets社だが、不正や問題を防ぐために月次で監査を行うとしている。
REAL.markets社の財務状態と運用資産について監査が実施されるとウェブサイトで説明されているが、どのような機関が監査を行うかまでは説明されていないため、今後投資が開始されれば明らかになっていくと考えられる。

多額の資金なしで進めるために

REAL.markets社がウェブサイトで述べているように、従来の不動産投資には多額の資金が必要で、一部の富裕層に与えられた特権的な運用手法だった。
REAL.markets社のプラットフォームを使えば、最低投資額がない(No Minimum Investment)環境で不動産投資を行うことができるため、少額出資によって不動産を所有する権利が持てることになる。
不動産投資に興味はあっても、多額の資金を投入したくないと考えている投資家にとって、REAL.markets社のサービスは最適だろう。

コインマン

日本初の仮想通貨評論家「コインマン」として活動する元外資系金融マン。債券ブローカーとしてニューヨークで勤務し、東京では当局対応として金融庁と対峙したリアル半沢直樹。
毎朝4時に起床し、仮想通貨ニュースを執筆する日々を過ごしている。フランスに留学していた親仏家であり、ヨガインストラクターを目指していたヨガマニアでもある。

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