マイニング事業者に動き?流れは中国からヨーロッパへ

「現代のゴールドラッシュ」といわれている仮想通貨のマイニング事業。
これまで世界のマイニング事業者の多くは安価な電気料金の中国に集まっていました。しかし、近年中国政府の仮想通貨への積極的な規制強化により、中国からマイニング事業者の撤退が余儀なくされています。

今年1月には中国を拠点にしていた世界最大級のビットコインマイニングプール「ViaBTC」が仮想通貨マイニング市場の閉鎖を発表しました。そのため、マイニング事業者は外国に移ると予想されており、新たなマイニング市場としてヨーロッパが注目されています。

中国政府は仮想通貨を“脅威”と認識している

中国政府が仮想通貨の取締りを本格化させたのは2017年秋。今年に入って規制強化の動きは強まり、マイニング事業者が所在する地方政府にたいしてマイニング事業停止の通達をしました。この規制強化を受けて、中国を拠点に活動していたマイニング事業者の多くは国外に移転先探しが加速。国内仮想通貨取引所も規制の対象とされ、中国拠点だった大手取引所「Okcoin」や「Huobi」は国外移転でその波を何とか乗り切っています。

中国政府はここまで仮想通貨への規制を強化している理由は以下の2つ。

  • 金融システムの混乱を生む可能性が高い
  • マネーロンダリングに使われやすい

中国政府は「金融市場のリスク」を徹底的に排除する方針を掲げており、仮想通貨だけではなく投機的投資も取り締まっています。

しかし、一方で中国政府は独自の仮想通貨の開発を進めていると報じられており、ブロックチェーン技術への関心は非常に高いといえます。もし、中国人民銀行が独自の仮想通貨を発行した場合、世界の主要中央銀行の中では初めての試みになります。

マイニング事業の移転先として注目を集めるヨーロッパ諸国

マイニング事業の移転先として注目を集めているのは意外にもヨーロッパ。

ヨーロッパ諸国の中でもマイニング事業者に人気なのが「アイスランド」です。アイルランドは地熱・水力発電により安定的に電力を供給しており、ヨーロッパ諸国の中で電気料金が安い国として有名。電気料金の安さ以外にも寒冷な気候という魅力があります。マイニングマシンは大量の電気を消費するため、熱を帯びやすく冷却する装置が必要になります。しかし、寒冷な気候のアイスランドでは冷却の必要性が軽減されます。マイニング事業者にとっては非常に魅力的な国です。

アイスランド以外に、近年注目されているのがノルウェーやスウェーデンなどの北ヨーロッパ地域です。電気料金に関してはアイスランドよりも安価なのが特徴的で気候的にもアイスランドと似ています。

マイニング最大の難点であるCO2排出対策としての再生可能エネルギー

マイニングはビットコインをはじめとする仮想通貨にはなくてはならない作業。

しかし、マイングは「環境破壊」を促進させる側面を持っていると指摘されてきました。多くのマイニング施設があった中国では化石燃料を燃やすことによって電力を供給しています。化石燃料は燃焼されることで二酸化炭素(CO2)を排出するため、マイニング施設が増えれば増えるほど、環境破壊は着実に加速されることになります。実際に中国政府は各事業者の温室効果ガスの排出量に一定の制限を設けています。

そのため、環境保全を意識する投資がマイニング事業に否定的な態度をとるのは当然のことです。しかし、マイニングを必要とする仮想通貨は国際経済に有益で既存の経済システムを変えるポテンシャルがあるのは事実。仮想通貨の存在を否定することはもはやできなくなりました。

そこで注目されているのが「再生可能エネルギー」という地球に優しい電力供給方法です。再生可能エネルギーはCO2を排出することなく電力を生むことができるだけではなく、コスト面も魅力。国際再生可能エネルギー機関は今年2月に発表したレポートでは「2020年には再生可能エネルギーが化石燃料よりも安価になる」と報告しています。マイニングと再生可能エネルギーの関係性は今後もますます密接になるでしょう。

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