【Viuly】YouTubeを脅かす動画投稿サイトを運営するICOが登場

YouTubeは割が合わないプラットフォーム

最近はテレビやラジオを視聴する若者が減ってきていると言われているが、それでもテレビやラジオのコマーシャルが持つ影響力は絶大であると考えられている。

テレビやラジオを視聴している層として、65歳以上の高齢者が中心になっており、テレビやラジオのコマーシャルなどでも、高齢者向けの商品やサービスが目に見えて多くなってきている。

日本の場合、金融資産の大部分を高齢者が抱えており、マーケティングを行う企業などもこの層をターゲットにする傾向があって、テレビで目にする広告やラジオで耳にする宣伝などが高齢者目線になっていることのは自然な流れと言えるだろう。

一方、若年層はスマートフォンやタブレット経由でYouTubeなどの動画を視聴することが増えており、テレビやラジオの前で過ごす時間が減少していると言われている。

YouTuberと呼ばれるプロフェッショナルの動画投稿を行う人も出てきており、中央管理型組織の典型例であるグーグルが管理しているYouTubeは、若年層向けの広告塔として、かなりの影響力を持つようになっている。

ただ、YouTubeに動画を投稿するだけで生活できている人はほとんどいないのが現状であり、億単位の利益を稼ぎ出しているYouTuberはごく一握りに限られていると言われている。

YouTubeの問題として、視聴者が目にする広告があまり意味のないものであったり、広告が終わるまでに時間がかかることなどが指摘されている。

YouTubeが市場を独占していることによって、意味のない広告が登場したり、YouTuberなどの動画投稿者が、極めて安い報酬しか受け取ることができない状態になっていると考えている人が多くなっている。

この状況を打開すべく、立ち上がったICO企業が、今回紹介する「Viuly」である。

動画視聴者も報酬が受けられるシステム

Viulyは2017年11月20日から12月2日までICOを実施し、仮想通貨であるVIUトークンを発行して資金調達を行うことになっている。

ViulyがYouTubeなどと違う点として、動画を視聴した人が報酬を受けられることがある。

YouTubeの場合、動画を視聴している人は報酬をもらうどころか、広告を強制的に観させられている。しかも、ほとんどの広告が無意味というか、効果が薄そうなものばかりだ。

11月22日の記事「外国為替リスクのない仮想通貨が日本にある 」で紹介した日本発の仮想通貨であるc0banの場合、広告動画を視聴すればトークンがもらえる仕組みになっている。

しかしながら、Viulyであれば視聴するのは広告動画ではなく、自分の興味がある映像である。

自分が観たいと感じている動画を視聴することで、報酬がもらえるプラットフォームはなかなかないため、その観点からするとViulyは貴重な存在であると言えるのかもしれない。

既にテスト版プラットフォームはリリース済み

Viulyの場合、既にテスト版プラットフォームがリリースされており、ICO前に実際にサービスを利用できる珍しい仕組みになっている。

多くのICO企業は、新しい仮想通貨を発行して資金調達を行い、そのお金を使って人員を確保したり、プラットフォームを構築しようとする。

ICO実施後、1年後や2年後にサービスを提供し始める企業もあって、投資家からすると資金回収の時間が長くなり、リスクが大きい状態で投資判断を迫られることになる。

Viulyはアルファ版のプラットフォームをリリース済みであり、発行する仮想通貨であるVIUトークンを、2017年中にいくつかの仮想通貨取引所で上場させるとウェブサイト上で宣言している。

2018年第1四半期中に、バージョンアップしたベータ版のプラットフォームをリリースし、2018年第2四半期にフルバージョンのシステムを公開するとウェブサイト上のロードマップで説明している。

スポンサーにとってもありがたいシステム

良いことづくめのように見えるViulyであるが、広告主であるスポンサーは存在しており、視聴者は動画を観る際に広告も目にすることになり、この点はYouTubeと同じようだ。

ただ、既存の動画投稿サイトに比べて、Viulyに広告を掲載するためのコストは格段にリーズナブルになるという。

その最大の理由は、広告代理店という仲介者がViulyのプラットフォームに存在していないからである。

日本では、最大手の広告代理店が異常な労務環境に陥っていたことを糾弾され、一時期の勢いが弱まっているかのような報道が行われている。

しかしながら、この広告代理店ではいまだに長時間労働が形を変えて行われており、実態はあまり変わっていないという指摘もある。

広告代理店は古い働き方にこだわっている人が多く、成功体験から抜け出すことはかなり難しいようだ。

Viulyのプラットフォームを活用することで、これらの古い体質の広告代理店を経由することなくマーケティングを行うことが可能で、スポンサーはコスト面だけではなく、代理店とやり取りするために必要な時間の削減にもつながる。

また、Viulyに動画を投稿するクリエイターにとっても、他の動画投稿サイトよりも報酬割合が高いため、モチベーションを上げることができるとViulyはウェブサイトで説明している。

プレミアム機能で特別サービスを受けることも可能

Viulyはプレミアム機能も用意しており、利用者はVIUトークンを支払うことによって、特別なチャンネルを視聴することも可能になるとウェブサイト上で説明している。

また、視聴者にとって応援したい動画投稿者がいれば、投げ銭の形でVIUトークンをチップとして使うことも可能になっている。

日本のIT企業が、投げ銭機能のある動画投稿サイトを運営しているが、Viulyのプラットフォームも似たような仕組みになるのだろう。

利用者をどこまで増やせるかがカギ

Viulyは非中央管理型のブロックチェーン技術を活用して、スマートコントラクト経由で仲介者不要の動画投稿サイトを運営しようとしている。

ただ、これからどれだけ利用者を増やせるかは未知数であり、Viulyに投稿された動画を観てくれる人数が、どれだけ大きくなるかがビジネスを成功させるカギになるだろう。

YouTubeで動画をよく観る人が、Viulyのサービスを使う予定があるかどうかと聞かれれば、「ない」と回答するパターンの方が多いと思われる。

Viulyのアプリをスマートフォンにダウンロードすることが面倒であるというのが、1つ目の理由である。

また、アプリが入ってしまうとスマートフォンが重くなってしまう傾向にあり、Viulyがどれだけ素晴らしいコンテンツを提供したとしても、YouTubeで動画を視聴することに慣れている人たちを動かすのはかなり難しそうだ。

それだけYouTubeの力が強いということなのかもしれないが、YouTubeの背後にいるのは、言うまでもなくグーグルである。中央管理型組織の代名詞であるグーグルの牙城をViulyが崩すのは、簡単なことではなさそうだ。

コインマン

日本初の仮想通貨評論家「コインマン」として活動する元外資系金融マン。債券ブローカーとしてニューヨークで勤務し、東京では当局対応として金融庁と対峙したリアル半沢直樹。
毎朝4時に起床し、仮想通貨ニュースを執筆する日々を過ごしている。フランスに留学していた親仏家であり、ヨガインストラクターを目指していたヨガマニアでもある。

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