仮想通貨イベントに初参加!

投資家は高いところが好き?

こちらのニュースサイト「bit-life(ビットライフ)」の記事をお読みの方はご存知だと思うが、私は仮想通貨に投資をしたことがなく、今後も投資をすることはない。

ICO企業の分析を行って記事にしているため、利益相反とポジション・トークを避けるために仮想通貨投資を行っていないわけだが、そのために投資家向けのイベントなどにもこれまで参加したことがなかった。

先日、仕事の関係で仮想通貨イベントに初めて参加させて頂いた。いろいろな意味で興味深い経験であり、日々コツコツを記事執筆を行っている私とは対極にあるギラギラとした方々がたくさん会場にいた(ほめ言葉である、念のため)。

イベント会場が、某外資系金融機関がある高層ビルで開催されており、金融商品に投資する人も仮想通貨の投資家も「高いところが好きなのかなあ」と感じながら、周りをキョロキョロしながら、しばらくは様子をうかがっていた。

熱いICO企業経営者たち

私は、仮想通貨評論家コインマンとして仮想通貨関連の記事を執筆することに加えて、プロジェクト管理のコンサルティング業務も行っており、日本にあるICO企業の経営者の方々とは話をする機会が時々ある。

しかしながら、海外のICO企業経営者たちを実際に目にしたのは初めてである。

海外のICO企業から連絡を頂く機会は最近になってちょくちょくあるのだが、基本的に担当者の人とメールで連絡をしており、CEOや社長の話を直接聞いたのは初めてだった。

結論から言うと、海外のICO企業経営者たちは非常に「熱かった」。「自分が世界を変えるのだ」と本気で思っているエネルギーと放ちながら、オーラが見えるくらいのカリスマ性を感じた。

私が参加した仮想通貨イベントは、海外のICO企業が日本の投資家向けに商品やサービスをアピールする場だった。各ICO企業の経営者が登壇して、熱いスピーチを行うのだが、話の締めくくり方がICO企業によって特徴があり、面白かった。

それぞれの経営者が話が終える際、ICO企業のウェブサイトをスクリーンに掲示したり、担当者の連絡先を繰り返し連呼したり、「とにかくうちの仮想通貨は素晴らしいんです!」と絶叫したり、経営者のキャラクターやビジネス方針が色濃く出る瞬間でもあった。

世の中、金じゃない?

この仮想通貨イベントには、仮想通貨評論家コインマンの仕事の一環で参加したため、ICO企業の経営者と直接話をする機会もあった。

興味深かったのは、1人のICO企業経営者が「金のためにICO企業を経営しているのではない。ICOは目的を達成するための手段の1つに過ぎない」と話していたことである。

その経営者は、「我々はブロックチェーンの未来を信じており、仲間と共に世界を変えるためにこの仕事をしている。金のためであれば、もっと他に割の良い仕事はあるだろう」とも付け加えた。

金持ちを貧乏にしても、貧乏な人が金持ちになるわけではない

私は「世の中、金だ!」と考えて、稼ぎに稼ぐ人が社会には必要だと考えている。日本の場合、富裕層であっても地味に生活している人たちが多く、貯金残高だけが増えていって、社会に資金を回していないケースがよくある。

先日、中東出身の友人と話をして、面白いことを聞いた。彼女は中東の富裕層向けに海外の旅行プランなどを立てる仕事をしているのだが、「日本には本当の意味でのラグジュアリーなホテルがない」と言うのである。

中東の富裕層の中には、日本に来てラグジュアリーな体験をしてみたいと考えている人が結構いるのだが、旅館などでは食事時間が指定されたりして、非常に面倒だと感じるケースがあるらしい。

海外には、1泊500万円以上のラグジュアリーホテルがあり、すべての要望に応えてくれる施設が存在しているのである。

日本にもこれくらいの施設が登場し、富裕層がバンバンお金を使える場所が増えれば世の中変わるような気がするのだが、皆様はいかがお考えだろうか?

イギリスの首相をおよそ11年間務めた「鉄の女」ことマーガレット・サッチャー氏は、「金持ちを貧乏にしても、貧乏な人が金持ちになるわけではない」という有名な言葉を残している。

英国病と呼ばれる深刻な状況にあったイギリスを、サッチャー氏は変革するためにサッチャリズムと呼ばれるさまざまな施策を行った(すべてが前向きな結果をもたらしたわけではないが)。

富裕層を優遇する措置をサッチャー氏は採用したため、リベラル派からの評価は低いが、「金持ちがお金を使えば社会は潤う」とする彼女の考え方は新自由主義者から一定の評価を受けている。

質の低い通訳

ICO企業経営者の中にはお金のためだけではなく、社会を変えることにやりがいを感じる人が出てきているようで、いろいろな人がおり、世の中の面白さを今回のイベントであらためて感じた。

スムーズに予定が進行していった仮想通貨イベントだが、一点気になったことがある。それは、通訳の質の低さである。

海外のICO企業経営者の多くは英語でスピーチを行っており、それが日本語に同時通訳されていた。

私は前職の外資系金融機関でも、海外から有名人を呼んでイベントを開催したことがあった。その時もスピーチは英語で行われ、内容が日本語に同時通訳された。

同時通訳用の機器が受付で貸し出されており、それを耳に付けながらスピーカーの話を聞く仕組みで、経験された方も結構いるのではないだろうか?

今回参加したイベントで、私は機器を使って日本語でスピーチを聞いていたのだが、通訳の質が低すぎて、最後の方は英語のまま話を聞いていた。

今回のイベントに限らないが、仮想通貨の場合は専門用語が多く、英語で作られたウェブサイトやホワイトペーパーを和訳する作業が難しいと言われている。

仮想通貨のキーワードとも言える「非中央管理的な仕組み」を英語にすると、「decentralized scheme」となるが、今回のイベントでは、これが「ディセントラライズされたスキーム」という風に日本語に訳されていた。

マニアックな用語がたくさん出てくる仮想通貨イベントということで、通訳の人たちも苦労されていたようだが、ある程度は統一した表現で日本語に訳してほしいものである。

ホワイトペーパーの仕事が増えるコインマン

最近は海外のICO企業から連絡を頂くことが増えているが、依頼の多くは「英語のウェブサイトとホワイトペーパーを日本語に訳してほしい」というものである。

私の前の職場は外資系金融機関であり、海外におよそ6年滞在していたこともあり、ある程度は英語を理解することができる。

ただ、私は専門的な通訳、翻訳の訓練を受けているわけではない。それでも、海外のICO企業が私に翻訳の依頼をしてくるのは、仮想通貨の専門用語を英語から日本語に訳することの難しさが背景にあるのだ。

私が出席したイベントで同時通訳の人たちが苦労していたように、ICO企業のウェブサイトやホワイトペーパーなどを一般的な翻訳会社に和訳の依頼をしても、「専門用語が多すぎて英語から日本語に翻訳できない」と断られることがあるそうだ。

私は前職で、多くの英語の資料を日本に翻訳してきたが、それが現在の仕事に活きているわけだ。この記事をお読みのビジネスパーソンで、仕事に悩んでいる人がいるかもしれないが、今やっていることはどこかで活きる可能性がある。

コインマン

日本初の仮想通貨評論家「コインマン」として活動する元外資系金融マン。債券ブローカーとしてニューヨークで勤務し、東京では当局対応として金融庁と対峙したリアル半沢直樹。
毎朝4時に起床し、仮想通貨ニュースを執筆する日々を過ごしている。フランスに留学していた親仏家であり、ヨガインストラクターを目指していたヨガマニアでもある。

linea

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする