ロシアが国内初のブロックチェーン研究所を設立

ロシアが国内初のブロックチェーン研究所を設立

ロシアの国営銀行であるVEBは、2017年9月に首都モスクワに国内初のブロックチェーン技術の設立を表明しました。
イーサリアムとExonumの専門家チームを迎え、ブロックチェーンについて本格的な研究をする予定なのだそうですが…このニュースには一体どういった意図があるのでしょうか。

ブロックチェーン研究所設立は技術と暗号システムの取得が主な目的

今回のVEBによる研究センターの開設の目的は、イーサリアムとEXONUMの技術を応用して、ロシア独自のブロックチェーンを開発する事にあります。

さらに暗号システムの構築を会得して、将来的にはロシア国内でその方法を体系化して独自のメソッドを確立したいようです。
仮想通貨については他のヨーロッパ諸国に大きく遅れを取っている印象のロシアですが、ここに来て国を挙げて技術や技術者の育成に本腰をいれるようです。

過去には仮想通貨を規制する法案も

2015年にはロシアで暗号通貨禁止法案 を制定し、ビットコインを始めとしたあらゆる仮想通貨サイトへの通信を遮断するなど強硬措置をとっていました。
表向きの理由としては、公的機関を介さない電子上の通貨により、自国の経済が不安定になるのを避けるための処置だったようです。

ところが、国民への監視を強める一方で国営銀行はロシア国内のペイメントシステム会社やクレジットカード会社などと共にブロックチェーン技術の調査や研究を進めていました。

その後、暗号通貨禁止法案がたった一年で廃案になると、国営銀行であるVEBはロシアの経済開発担当大臣にブロックチェーン技術をロシア連邦で実用化するように進言し、それが今回の研究所開設につながったようです。

ブロックチェーン技術の実用化に対して政府にはどんな狙いがある?

先ほど暗号通貨禁止法案の理由を表向きであると書きました。
真の狙いは、政府関係者だけにしか分かりませんが…。
オリガルヒという名前を聞いたことがあるでしょうか?
かつてロシアで強い権力を持っていた新興財閥の総称です。
ソ連解体後の資本主義へ移行するゴタゴタの中で、社会主義時代には国営だった企業や会社の権利を得た人々がいます。
ガスや石油などの天然資源、あるいは金融資産を商品にして莫大な資金力を持つ人が増え、次第に政治家との癒着も深まって行きました。
ついにはテレビ局やメディアを牛耳ることで権力と影響力が増大して行き、資本主義が始まったばかりの不安定なロシア政府を脅かす存在になったのです。

プーチンが政権を握った後、2000年代には見せしめのようにオリガルヒが次々逮捕されたり圧力をかける様子がテレビで放映されました。
これは中央政権の影響力を示すもので、国民へのプロパガンダ的な面もあります。
かねてよりオリガルヒの利益独占を不満に思っていた人たちは、これらのニュースで大きく溜飲を下げたようです。

ビットコインが衝撃的に誕生してから、仮想通貨で莫大な資産を得る人は世界中でとても増えました。
政府の管理外の通貨で資産を増やし、またいつ新たな形のオリガルヒが出現しないとも限りません。
それを未然に防ぐための暗号通貨禁止法案だったのでは、とも言われています。
ですがこのスピード社会において予想外の経済的成長を見せる仮想通貨業界に、政府も対応を変えざるを得ませんでした。

ブロックチェーン技術開発の今後の展望や可能性は?

2014年のクリミア併合による欧米諸国の経済制裁で、ロシア経済は2年連続でマイナス成長を記録しています。
とはいえロシアは昔から理系研究者の人材が豊かで人材育成の教育プログラムも充実している事は有名です。
独自のブロックチェーン技術の開発は、よりハイレベルなものとなって行くでしょう。
今後ロシア国内外での経済活動を活発にする起爆剤たり得るでしょうか?

英語/美容/ダイエット/健康/映画/音楽がメイン。ライター等を勉強中。

linea

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする