コインチェックを買収した「マネックス証券」とは

コインチェック完全子会社化のあらまし

2018年4月6日、マネックスグループによるコインチェックの完全子会社化が発表されました。その3日前には一部のIT系メディアで買収について報じられていましたが、この時マネックスG側は「当社から発表したものではない」とコメントしています。
公式発表が出た6日の東京株式市場では、マネックスの株価が一時ストップ高を見せます。マネックス株は値幅制限いっぱいの480円となり、4月10日現在も余韻が続いています。

CCが財務諸表を公開・マネックスとの比較

公開された財務諸表によると、コインチェックの営業利益(2017年3月期)は1,000憶円超にも登ります。一方のマネックスグループは約10憶円であり、直近の業績が子会社のわずか100分の1と分かります。
しかし各社の時価総額(市場の評価)を比較すると、コインチェックが36憶円・マネックス1078憶円と、直近の業績とは逆の様相を見せています。

マネックスグループとはどんな会社で、仮想通貨取引所にどのような変化を起こすのでしょうか。

マネックス証券の沿革

2004年、ソニー設立の証券会社と日興ビーンズ証券株式会社が共同で設立したのが、グループ最大手のマネックス証券です。当時と現在の代表取締役社長である松井大氏は、資産86憶円とも噂されるカリスマ金融マンとして知られています。

2006年のライブドアショック時には、左記会社とその関連会社の株を突如「信用担保能力なし」と評価し、ショックの直接的原因となったものとして指摘されました(マネックス・ショック)。

証券会社としては「小規模」

以降は海外展開を積極的に行うも業績は低迷します。ライバル社との業績を2017年3月期で比較してみると、以下のようになります。

主要証券会社との2017年3月期純利益比較(単位:百万円)
SBI(連結) 28,087
マネックス(連結) 3554
楽天(連結) 15,299
松井 14,763
カブドットコム 8,016

引用元:SBIホールディングス決算説明会資料
https://www.sbigroup.co.jp/investors/library/presentation/pdf/presen170428.pdf

ネット証券グループとしては今ひとつ伸び悩んでおり、今後の成長次第だということがわかります。

外為証拠金取引における業績

グループ最大企業・マネックス証券は、信用取引・オプション取引の取り扱いに注力してきました。一方、仮想通貨の売買投資と比較されやすいFX(外国為替証拠金取引)においてはどうなのでしょうか。

ユーザビリティの向上に努めるも関心は引けず

外貨FXで好んで使用され、国内の仮想通貨取引所ではbitbank.cc(ビットバンク)で使用できる「MetaTrader4(MT4)」というツールがあります。
マネックス証券では早くからMT4の使用が出来なくなり、利用者は困惑していました。同社では利便性と独自性を高めるとし、2014年にデンマーク発のFXプラットフォーム「Tradeble」を導入しています。

しかしMT4の不動の地位を揺るがすことは出来ず、マーケットボードや注文取引の動作不良も相まって普及は伸び悩みました。2016年にTradebleが撤退しマネックスも利用終了を宣言、以降は沈黙を守っていました。

実際にマネックスの利用者はどのくらいいるのか

2018年3月、マネックスFXの稼働口座は64,188件と発表されています。FX口座の新規開設数が伸び悩み始めた2015年の国内総稼働数を見ると、およそ74万件です。
外為証拠金取引においては、現在にいたるまで伸び悩んでいることがわかります。

松本氏もコインチェックユーザー・仮想通貨に見せる野心

2017年10月、マネックス証券創業者の松本大氏が代表取締役社長に再就任しました。と同時に、グループ全体の代表も再び兼任するようになります。

同氏はコインチェックに口座を持ち、実際に仮想通貨投資を行っていると一部で発言しています。マイニング用マシンも保有しており、関心の高さが伺えます。

参考:ForexPress「FX業界データ」
//www.forexpress.com/data/index.html

マネックス証券がコインチェックにもたらすもの

松井大氏は再就任時から仮想通貨について言及しています。売買取引の開始を予告した上で、次のように述べています。

「ロジャー=バー氏(bitcoin.comの代表)やビットコインコアの開発者であるジェレミー・ルービン氏とも会って話をしてきた」「仮想通貨交換業は)資本規制やレバレッジ規制も当然考えるべき」

マネックスの社運を賭けて再就任した松井氏が、今後仮想通貨の流動性をどう高めるかに注目されています。

参考:

東洋経済オンライン

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